台湾一人旅の持ち物【専門家が全解説】

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台湾一人旅の持ち物に悩む日本人女性とスーツケース

この記事は約31分で読めます。

はじめまして。「TAIWAN HACKs」を主宰している、トラベル・アーキテクトです。

台湾への一人旅、決まった瞬間はワクワクしますよね。でも、出発が近づくにつれて「台湾の一人旅って、結局なにが必要なんだろう?」「忘れ物はないかな…」と不安がよぎる。私自身、30回以上台湾を訪れていますが、初めての一人旅の前夜は、同じようにスーツケースの前で悩んだものです。

特に、女性の一人旅であれば治安や衛生面は気になりますし、荷物を減らしたいミニマリストの方は、変圧器の必要性や服装をどう最適化するかで迷うかもしれません。また、台湾特有の持ち込み禁止品(薬はどこまでOK?)など、法律に関わる準備もあって、調べるほど混乱してしまうかも。

この記事は、単なる持ち物リストではありません。私が台湾での無数の経験(と、いくつかの小さな失敗)から導き出した、「あなたの旅」を最高にするための「投資すべきアイテム」と「リスクを管理する知識」を詰め込んだノートです。この記事のチェックリストさえあれば、あなたの不安は解消されますよ。

記事のポイント

  1. 印刷もできる完璧な持ち物チェックリスト
  2. 「安全重視」と「効率重視」タイプ別の最適解
  3. 台湾の気候(服装)や法律(持ち込み禁止)への対策
  4. PMP®(リスク管理)視点での治安・紛失対策

この記事では持ち物について解説しますが、台湾一人旅の全体像を知りたい方はこちら

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目次

台湾一人旅の持ち物:専門家の必須リスト

まずは結論から。台湾一人旅に必要な持ち物を「これさえあれば大丈夫」というレベルで一覧にまとめました。ここでは、私がプロジェクト管理(PMP®)の視点で「リスク管理」の重要度別に分類し、さらにファイナンス(FP3級)の視点で「投資価値(快適さ)」を加味して「編集」した、TAIWAN HACKs独自のリストを提供します。

旅というプロジェクトを成功させるには、何にリソース(時間、お金、カバンの容量)を割くべきか、その「投資判断」がすべてです。

台湾旅行 持ち物チェックリスト【印刷可】

台湾一人旅の成功は、準備(リスク管理)で8割決まると言っても過言ではありません。これは、私が30回以上台湾を訪れた経験から断言できます。

PMP®(プロジェクトマネジメント)の視点で見ると、旅は一つのプロジェクトです。何にリソース(時間、お金、カバンの容量)を割き、どのリスクを回避するか。その「意思決定」こそが準備の本質だと私は考えています。

そこで、単なる持ち物リストではなく、あなたの「旅のスタイル」別に最適化された、戦略的な「意思決定ツール」を用意しました。これを見れば、あなたが何に「投資」すべきか(FP3級視点)、一目でわかるはずです。

ぜひ、この表を印刷するかスクリーンショットして、あなただけの「最強の持ち物リスト」を作るための最終確認に使ってください。

【このリストの使い方】

このリストは単なる一覧表ではありません。あなたの「旅のスタイル」に合わせて、何にリソースを投資すべきかを示す「戦略ツール」です。

<あなたのタイプは?>

  • 安全重視タイプ: 初めての一人旅。防犯や衛生面が最優先。万が一の不安をゼロにしたい。
  • 効率重視タイプ: LCC利用。荷物は最小限(機内持ち込み)で、時間は最大活用したい。現地調達もOK。
  • 機材重視タイプ: Vlog撮影が目的。カメラ、PC、ドローン、大量のバッテリーなど、撮影機材が最優先。

<推奨度の見方>
◎:必須の持ち物(リスク管理上、絶対に必要)
○:持っていくことを強く推奨(投資対効果が高い)
△:荷物に余裕があれば(または現地調達可)
×:持っていく必要なし(他のもので代用)

スクロールできます
重要度カテゴリ持ち物安全重視効率重視機材重視
S
(破綻リスク)
書類・金銭パスポート、航空券(eチケット)、海外旅行保険証、クレジットカード(複数枚)、現金
A
(必須インフラ)
通信・電子機器スマートフォン、eSIM(またはSIM)、
充電器・ケーブル類
A
(必須インフラ)
電子機器モバイルバッテリー
(3-in-1型推奨)

(大容量・複数)
B
(安全・健康)
衛生・医療常備薬(胃腸薬、頭痛薬)
B
(安全・健康)
衛生・医療虫除けスプレー、かゆみ止め
(現地調達も可)
B
(安全・健康)
衛生・医療ウェットティッシュ、除菌ジェル
(現地調達可)
B
(安全・健康)
防犯ワイヤーロック(鍵)
(機材防犯用)
B
(安全・健康)
防犯セキュリティポーチ
C
(快適化・投資)
衣類羽織もの(薄手)
C
(快適化・投資)
衣類使い慣れたスキンケア用品
(現地調達可)
C
(快適化・投資)
便利品折りたたみ傘(晴雨兼用)
(現地調達可)
C
(快適化・投資)
便利品エコバッグ(複数)
C
(快適化・投資)
便利品S字フック
(衛生管理)

(機材バッグ用)
C
(快適化・投資)
便利品ドリンクホルダー

チェックリストをダウンロード

台湾の持ち物:パスポートとeSIM(通信)

台湾の空港でeSIMが繋がりスマートフォンを確認する日本人男性

チェックリストの中でも、特に重要なS/Aランクの項目、「身分証」と「通信手段」について補足します。これらは、あなたの旅(プロジェクト)の基盤そのものです。

パスポートは、当然ですが有効期限の残存期間を確認してください。台湾では、滞在予定日数+3か月以上の有効期間が推奨されています。万が一の紛失に備え、顔写真ページのコピー(紙)と、スマホで撮影したデータ(クラウド上)の2種類を準備しておくこと。これはPMP®(プロジェクトマネジメント)における「リスク対応計画」の基本です。私は紙のコピーをスーツケースの奥底に、データはGoogle Driveに入れています。
ただし、クラウドに保存する場合はパスワード管理や二段階認証を設定し、個人情報保護にも注意してください。

そして、通信手段。これは、特に「時間効率」を重視する合理的な旅人にとって、最大の「投資」対象だと私は考えています。

結論から言うと、私の場合は今はもうeSIM一択ですね。

昔は私もWi-Fiルーターをレンタルしていました。でも、あれは「ルーター本体とバッテリーを持ち歩く重さ(物理的コスト)」、「充電が切れるリスク」、「空港での受け取り・返却の行列(時間的コスト)」という、FP/PMP®視点では見過ごせない非効率な「負債」を抱えることになります。

空港での現地SIM購入も、正直なところ「行列に並ぶ時間」がもったいない。貴重な旅の時間を、空港のカウンターで15分も20分も過ごすのは、賢明な投資とは言えません。

その点、eSIMなら日本にいる間にネットで購入・設定が完了し、台湾の桃園空港に着陸した瞬間にスマホの設定を切り替えるだけ。この「時間効率」こそが、最高の投資リターンです。一人旅でGoogle Mapがすぐに使えないストレスは、想像以上ですから。

「じゃあ、どこのeSIMを選べばいいのか?」という疑問が次に出ますよね。ここがFP3級(コスト設計)の視点の見せ所です。

私がeSIMを選ぶ基準は、単なる「価格の安さ」ではありません。以下の3つのバランス、つまり「総合的なコストパフォーマンス」です。

トラベル・アーキテクトのeSIM選定基準

  1. 設定の容易さ(時間コスト): 日本語で手続きが完結し、購入後すぐにQRコードが発行されるか。設定に手間取る時間は最大の無駄です。
  2. 回線の品質(リスク管理): 現地のどの通信キャリア(例:中華電信台湾大哥大など)に接続されるか。安くても、繋がりにくいeSIMは「失敗した投資」になります。
  3. プランの最適化(資源配分): 自分の滞在日数(例:3日間、5日間)に合った、無駄のないデータプラン(例:使い放題、または5GBなど)が選べるか。

この3つの基準(設定・品質・プラン)を高いレベルで満たしており、私が台湾渡航で信頼しているのが「VoyageeSIM」です。
日本語で設定が完結し、回線品質も安定。空港で並ぶ「時間コスト」をゼロにできる、最も賢明な「投資」の一つです。

\私が台湾でいつも使っているeSIMはこれ!/
設定が簡単&日本語サポートも安心
今や海外旅行の常識「eSIM」。Wi-Fiルーターの充電や荷物の心配も、SIMカードを抜き差しする手間もありません。
VoyageeSIMなら、旅行前にQRコードを読み込むだけ。現地に着いたらすぐスマホが使えて、ストレスフリーな旅が始まります!

現地キャリアの安定した回線が、お得な価格で手に入ります。日数やデータ量から自分にぴったりのプランを選べるので、出発前にぜひチェックしてみてください。

なぜ、VoyageeSIMがおすすめなのかは↓で解説

台湾 eSIM おすすめはコレ!失敗しない選び方と使い方

ただし、複数端末(スマホ+PCなど)を同時に接続したい場合は、Wi-Fiルーターを選ぶ方が便利なケースもあります。自分のデバイス構成に合わせて選択しましょう。

eSIMの具体的な比較や、どのサービスが本当におすすめかについては、こちらの記事で徹底的に分析しています。通信手段で迷う時間はここで終わりにしましょう。

女性一人旅の持ち物:不安解消アイテム

初めての海外一人旅、しかも女性となると、治安や衛生面での不安は当然あると思います。私自身、30回以上台湾を訪れていますが、今でもリスク管理は怠りません。

台湾は世界的に見ても非常に治安が良い国です。これは間違いありません。しかし、それは「日本と全く同じ感覚でOK」という意味ではないのです。PMP®(プロジェクトマネジメント)の視点で言えば、「発生確率は低いが、発生したらインパクト(損害)が大きい」リスクには、必ず対策を打ちます。

ここでは、私が「持っておくだけで不安が激減する」アイテム、言わば「旅のお守り」を紹介します。大切なのは、モノ(What)だけでなく、どう使うか(How)という具体的なノウハウです。

防犯グッズ(ワイヤーロック等)

スーツケースをベッドのフレームにワイヤーロックで固定する防犯対策

「台湾のホテルは安全」とよく聞きますが、念のための防犯意識は持っておくに越したことはありません。特にゲストハウスやホステルに泊まる場合、防犯対策は必須です。

私が必ず実行しているのは、以下の2点です。

1. ワイヤーロック(または南京錠)
これはスーツケースのファスナーをロックするため「だけ」に使うのではありません。私の使い方は、「スーツケース本体と、部屋の固定物を繋ぐ」ために使います。

例えば、ベッドのフレームや、動かせないデスクの脚にワイヤーロックを回す。100円ショップのものでも構いませんが、あくまで「簡易的防犯用」として使用するのがおすすめです。ポイントは、あえて「外から見えるように」固定すること。これは「私は対策していますよ」という意思表示であり、魔が差した人に対する強力な「抑止力」になります。泥棒は、面倒な部屋より簡単な部屋を選ぶものです。これがPMP®の「予防的リスク対策」ですね。

2. セキュリティポーチ(貴重品袋)
これは、私が夜市や九份のような混雑する場所に行くときの絶対的なルールです。パスポートや予備のクレジットカード、日本円の現金(高額紙幣)など、絶対に失くせないものは、すべてこのポーチに入れて服の下、肌身離さず身につけます。

そして、普段使いの財布には、その日使う少額の現金(台湾ドル)と、メインで使うクレジットカード1枚だけを入れておきます。これは「リスクの分散」です。万が一スリに財布をやられても、旅(プロジェクト)の続行が可能な状態を維持する。これが重要です。

「ちょっと大げさかな?」と思うくらいが、一人旅のリスク管理としては「ちょうど良い」塩梅です。

衛生用品(虫除け・常備薬)

台湾の夜市で足首に虫除けスプレーをかける日本人女性

台湾の衛生環境は良好ですが、日本とは少し違う点もあります。特に「虫」と「食(水)」ですね。

台湾は亜熱帯気候。正直に言いますが、G(ゴキブリ)は日本のものより大きく、元気です。そして「蚊」。特に南部の都市(高雄や台南)では、夏場にデング熱のリスクが報告されることがあります。

健康に関するご注意

デング熱は蚊が媒介する感染症です。台湾(特に夏場の南部)では、蚊に刺されないための対策が重要とされています。高濃度のDEETを含む虫よけスプレーの使用が推奨されることがありますが、肌への影響なども考慮し、ご自身の体質に合ったものを選んでください。

私の場合は、日本から使い慣れた虫除けスプレーを持参します。ここでも「どう使うか」が大事です。

台湾の蚊は、なぜか足元、特に足首やサンダル履きの足の甲を集中して狙ってくる気がします。特に夜市で屋台の椅子に座っている時や、テラス席での食事中。だから私は、腕に適当にスプレーするだけでなく、外出前に足首から下に重点的にスプレーするようにしています。このTIPSは、かなり役立つはずです。

もう一つは常備薬。台湾の屋台飯は最高に美味しいのですが、やはり日本とは違う油や水(水道水は飲めません)を使っています。どうしてもお腹がびっくりすることがある。

私自身、旅の3日目あたりで、ちょっとお腹の調子を崩してしまい、半日ホテルで無駄にした苦い経験があります。FPの視点で見ると、これは旅費という「投資」に対して、丸半日分の「リターン(体験価値)」を失ったことになります。

だからこそ、胃腸薬(私のお守りは太田胃散です)、頭痛薬、絆創膏など、普段から飲み慣れている常備薬は絶対に持っていきます。現地で薬局を探し、慣れない言葉で症状を説明し、効くかどうかわからない薬を買う…。この「時間的コスト」と「精神的ストレス」を考えたら、日本から持っていくのが最も賢明な「投資」です。

ミニマリストの持ち物(効率化の視点)

一方で、「荷物は最小限にしたい」「LCC利用だから7kg以内に収めたい」という、私と同じような効率重視派の方もいるでしょう。週末の弾丸旅行なら、なおさらです。

これは、FP3級(ファイナンシャル・プランニング)の視点で言えば、「スーツケースの容量(kg)」という限られたリソースを、どう最適配分するか、という「投資」の問題です。

この考え方で重要なのは、「何を持っていくか」よりも「何を持っていかないか」を明確に決めること。つまり、「現地調達」という選択肢を、どれだけ合理的にリスク管理(PMP®視点)できるかにかかっています。

持っていくもの(最小限リスト)

まず「持っていく」と決めたモノは、徹底的に「多機能性」に投資します。

例えば、充電器。私はAnkerなどの「3-in-1」タイプ(USB急速充電器+モバイルバッテリー+ケーブル一体型)を愛用しています。これでスマホもPCも(持っていくなら)カメラも対応できる。アダプターやケーブルを何本も持つ必要がありません。これが「荷物スペース」への最高の投資です。

衣類も、速乾性の高いTシャツや下着を選び、夜にホテルで手洗いして干しておけば、2セットで十分回せます。これは「現地での手洗い」という数分の手間(コスト)を払うことで、「荷物の重さ」という大きなリターンを得るトレードオフですね。冬季(特に台北など気温が10℃前後になる地域)では、軽めの長袖を1枚追加しておくと安心です。

私の考える、合理的な最小限リストは以下の通りです。

  • パスポート、クレジットカード(2枚)、少額の現金、スマホ(eSIM設定済)
  • 3-in-1充電器、各種ケーブル
  • 着替え2日分(速乾性重視)、羽織もの1枚
  • (肌が敏感な人のみ)最小限のスキンケア用品
  • (持病がある人のみ)常備薬

現地で買えるもの(持たないもの)

ここからが本題です。「持っていかない」と決断するためには、「現地で、どれだけ効率的に(=時間を無駄にせず)調達できるか」という確証が必要です。

台湾の素晴らしい点は、日用品の調達インフラが日本とほぼ同じ、あるいはそれ以上に便利であることです。街の至る所に「7-ELEVEN」「全家(ファミリーマート)」があり、さらに「康是美(Cosmed)」「屈臣氏(Watsons)」といったドラッグストアが密集しています。

以下は、私が「持っていかない(現地調達する)」と決めているアイテムと、その具体的な調達先、コスト感です。これを見れば、あなたの荷物はもっと軽くなりますよ。

持っていかないモノ主な調達先おおよそのコスト感トラベル・アーキテクトの投資判断
シャンプー・リンスコンビニ(7-ELEVEN等)
ドラッグストア(Watsons等)
約30~70元
(1回使い切りパック)
ホテルのアメニティで十分。質にこだわる場合でも、コンビニで1回分を買うのが最も「コスパ(荷物スペース比)」が高い。安宿ではリンスインタイプのみのこともあるため注意。
折りたたみ傘コンビニ(7-ELEVEN等)約100~250元(観光地では300元前後の場合も)台湾は急な雨が多いですが、コンビニで必ず売っています。重くかさばる傘を日本から持っていく「投資」は不要。現地で買い、最悪捨てて帰る(コストとして割り切る)のが合理的です。
パジャマ(調達不要)0元ホテルの備え付けで代用。それが嫌なら、持参した速乾Tシャツで寝るのが合理的。冬季は軽い長袖を追加しておくと快適です。
タオル(調達不要)約50~100元
(ゲストハウスのレンタル料)
ホテルなら100%あります。ゲストハウスでも有料レンタルが合理的。最もかさばるアイテムの一つなので、持っていかないメリットが最大。
絆創膏・綿棒などドラッグストア(Cosmed等)
コンビニ(7-ELEVEN等)
約50~100元(観光地では150元程度)「万が一」のために持っていくには非効率。必要になった瞬間に、街中のドラッグストア(薬局)やコンビニで買うのが、時間を最も無駄にしません。

ただし、一点だけ例外があります。それは、化粧水や洗顔フォームなど、ご自身の肌に直接触れるものです。

これらは、現地調達も可能ですが、「自分の肌に合うか分からない」というリスクを伴います。肌が強い方なら現地調達で問題ありませんが、少しでも不安があるなら、使い慣れたものを小さなトラベルボトル(100ml以下)に移し替えて持参するのが、結果的に賢明な「リスク管理」だと私は思います。

台湾旅行であると便利な持ち物(コスパ)

S字フックを使ってテーブルに荷物を掛けている様子

最後に、必須(S, Aランク)ではないけれど、私が「これは少額の投資で、旅の体験価値が爆上がりしたな」と心から感じているアイテムを紹介します。これぞ「旅のコスパ設計」の真骨頂です。

FP3級(ファイナンス)の視点で言えば、これらは「数百円」という小さなコストを払うだけで、旅の「満足度」や「快適性」という大きなリターンを得られる、極めてレバレッジの効いた「投資」だと私は考えています。

ここでは、その「投資目的」別に分類して、私の具体的な体験談と共にご紹介します。

投資目的①:ローカル文化への適応(時間・ストレスの削減)

エコバッグ(複数):
台湾は、2002年からレジ袋の無料配布を禁止(現在は多くの業種で有料化)している、アジアでも環境政策が進んだ国です。コンビニはもちろん、スーパー、ドリンクスタンド、そして夜市での食べ物のテイクアウトでさえ、袋はもらえないか有料(1〜2元程度)です。

私は初めての頃、夜市で「袋がない!」と慌てて、熱い小籠包の入った紙箱を素手で持ち歩いた苦い経験があります。小さくたためるものを2〜3個カバンに忍ばせておくだけで、このストレスと毎回の少額出費から解放されます。

ドリンクホルダー(布製のもの):
台湾はドリンクスタンド文化(街中に「50嵐」などのスタンドが溢れています)が生活に根付いています。タピオカミルクティーなどをテイクアウトする際、これがあると片手が空きます。現地の若者も日常的に使っており、これぞローカルに溶け込むアイテムです。観光客感を減らし、スマートに街歩きするための「投資」ですね。

投資目的②:衛生・快適性の向上(体験価値の最大化)

S字フック:
これが私のイチオシ、数百円で買える「最強の旅ガジェット」です。これがあるだけで、衛生面と快適性が劇的に向上します。

例えば、こんな経験ありませんか?

  • ローカル食堂や夜市のテーブルで、荷物(リュック)を置く場所がない。(床はちょっと…)
  • カフェでPC作業中、貴重品が入ったカバンを足元に置くのが不安。
  • ゲストハウスのシャワールームやトイレに、着替えを掛けるフックがない。

これら全てのストレスを、S字フック一つが解決してくれます。テーブルの端に引っ掛けるだけで、カバンはあなたの目の届く安全な場所に収まります。これはもう、私にとっては「便利品」ではなく「準必須品」です。初めて使った時、「なぜ今までこれを持ってこなかったんだ」と本気で後悔しました。
※ただし、機内持ち込み時は金属製の大型タイプは避け、小型またはプラスチック製を推奨します。

投資目的③:不測の事態への対応(リスク回避)

ジップロック(S・Mサイズを数枚):
これはPMP®(リスク管理)の視点からの「保険」です。かさばらない(コストゼロ)のに、リターンが計り知れない。

  • 突然の豪雨で、濡れた折りたたみ傘をカバンにしまう時。
  • 夜市で買った「胡椒餅」が食べきれず、ホテルに持ち帰る時。(匂い漏れ防止)
  • 万が一、スマホが水に濡れそうな場面(例:雨の九份)での緊急防水ケースとして。

台湾一人旅の持ち物:後悔しない準備と知識

さて、ここまでは「モノ(物理的な持ち物)」の話をしてきました。ですが、一人旅の準備として本当に重要なのは、台湾特有の環境やルールといった「コト(知識)」の準備です。これを知らないと、せっかく持っていったモノが役に立たなかったり、最悪の場合トラブルに巻き込まれたりします。PMP®の視点では、こちらも重要な「リスク管理」の一環です。

台湾の服装と季節ごとの持ち物(気候)

台湾の冷房が効いたカフェで羽織ものを着る日本人女性

台湾の気候を甘く見てはいけません。これは「知識」として最も重要なリスク管理項目の一つです。

私が一番大きな失敗をしたのが、何を隠そう「冬」の台湾です。「台湾=南国=暖かい」という思い込み、ありませんか? 私も昔はそうでした。

台北の冬(12月~2月)は、平均気温15℃前後。ただし湿度が高く、雨の日も多いため、体感温度は数字よりもずっと低く感じます。実際には、日本の10℃前後、場合によっては5℃程度の感覚になることもあります。

冷たい雨の中、夜市で震えながらスープを飲んだあの記憶は、今でもトラウマです。ライトダウンやヒートテック、マフラーなど、日本の冬(特に東京近辺)と同じ防寒対策が絶対に必要です。これは断言できます。
ただし、南部(高雄・台南など)は冬でも20℃前後の日が多く、軽装で十分な場合もあります。

逆に夏(6月~9月)は、高温多湿。これはもう、日本の真夏と同じか、それ以上に蒸し暑いと覚悟してください。通気性の良い服装、汗拭きシート、日焼け止め、帽子、ハンディファンは必須アイテムになります。

そして、季節を問わず「最強の持ち物」となるのが、「薄手の羽織もの」です。

なぜなら、台湾は「外(灼熱)」と「中(極寒)」の温度差が激しいから。これがPMP®視点での「体調管理」における最大のリスクです。

単に「寒いから」ではありません。シーン別に、これだけのリスク(寒暖差)が存在します。

【シーン別】羽織ものが必須な理由

  • MRT(地下鉄)・デパート・カフェ:
    これらは「強冷房エリア」です。外が35℃でも、中は20〜24℃設定が一般的。特にカフェでゆっくりしようものなら、15分で体が冷え切ってしまいます。
  • 故宮博物院などの美術館:
    ここは「長時間滞在型」の強冷房エリア。展示品保護のため、温度・湿度が低く保たれています。2〜3時間滞在することを考えると、半袖では確実にお腹を壊します。
  • 九份の夜(山間部):
    台北市内より気温が2~3℃低く、特に夜は風も出て一気に冷え込みます。「夕焼けを見ていたら寒くなってきた」は“あるある”です。
  • 夏の紫外線対策:
    逆に、夏の日中は「日除け」として役立ちます。ジリジリと肌を焼く日差しを物理的にカットするためにも、薄手のパーカーは有効です。

この温度差で体調を崩すのが、一人旅で最も避けたい「プロジェクトの停滞」です。バッグに忍ばせておけるカーディガンやUVカットパーカー。これはもう、台湾旅行の必須装備だと私は考えています。

服装の準備については、以下の記事でさらに詳しく、月別・エリア別に解説していますので、ぜひ参考にしてください。
【台湾の服装ガイド】旅行前に知りたい季節・月別の気候とおすすめコーデ

台湾への持ち込みルール(法律・検疫)

これは、持ち物準備における最大のリスク項目です。PMP®(プロジェクトマネジメント)の視点で言えば、「知らなかった」では済まされない、プロジェクト(旅)そのものを強制終了させられる(=入国拒否)可能性を秘めた、最重要管理項目です。

特に「一般旅行者」向けのリスクと、「Vlog撮影者」のような特定目的のリスクが混在しているため、ここで明確に分けて解説します。

持ち込み禁止品(肉製品・電子タバコ)

まず、すべての旅行者に共通する最大のリスクです。特に注意すべきは「肉製品」と「電子タバコ」です。

【最重要】持ち込み禁止品(罰則あり)

1. 肉製品(アフリカ豚熱対策):
牛・豚・鳥などの肉、卵、ハム、ソーセージ、ジャーキー類は、一切持ち込めません。これは本当に厳格で、空港の税関(赤のカウンター)で「肉製品はありますか?」と日本語で聞かれるほどです。

「カップラーメンの『かやく』」や「肉エキスが入ったスナック菓子」も対象になる可能性があります。私自身、昔はお土産のジャーキーを没収された苦い経験がありますが、現在は非常に高額な罰金(初回20万台湾ドル=約90万円以上)が科されることが、台湾当局から厳しくアナウンスされています。絶対に持ち込まないでください。

2. 電子タバコ・加熱式タバコ:
台湾では、2023年3月に施行された「タバコ害防制法」の改正により、VAPE(ベイプ)などの電子タバコ、IQOS(アイコス)などの加熱式タバコの製造・販売・輸入・所持すべてが禁止されました。所持・使用・輸入はいずれも罰則の対象となり、最高で1,000万台湾ドル(約4,500万円)の罰金が科される場合もあります。
「預け荷物ならバレない」という考えは通用しません。税関で発見された場合、即没収および罰金となりますので、絶対に持ち込まないでください。

これらの情報は法改正などにより変更される可能性があるため、出発前に必ず 台湾税関(Taiwan Customs)日本の外務省海外安全ホームページで最新情報を確認してください。

薬やサプリメントの持ち込み

前述の通り、胃腸薬や頭痛薬などの「常備薬」の持ち込みは問題ない場合がほとんどです。私自身、いつも市販薬を持参しています。

ただし、注意が必要なのは「医療用の処方薬」や、一部のサプリメントです。

健康・法律に関するご注意

ご自身の持病などで医療用医薬品(特に向精神薬など)を持ち込む必要がある場合は、規制の対象となる可能性があります。

「医師の処方箋のコピー」や「薬剤証明書(英文)」の携帯が推奨されています。何が規制対象となるかは個別のケースによりますので、一概には言えません。

ご不安な場合は、必ず出発前に 日本の厚生労働省(麻薬取締部)や、 台湾食品薬物管理署(TFDA) などの公的機関にお問い合わせください。

サプリメントも同様に、成分によっては規制対象となるケースもあります。特にホルモン成分(例:DHEAなど)を含むものは注意が必要です。迷った場合は、公的機関に確認するのが最も確実なリスク回避策です。

ドローン(無人航空機)の持ち込みと規制

ここからは、特に「Vlog撮影」などを目的にする方への専門的なリスク管理情報です。台湾で幻想的な空撮をしたい、と考える方は多いでしょう。しかし、ドローンは台湾で最も厳格に管理されているアイテムの一つです。

「九份で飛ばせるか?」という疑問を持つかもしれませんが、結論から言うと、台湾の主要な観光地や都市部のほとんどは、原則として「飛行禁止区域」または「厳格な許可制」になっています。

【Vlog撮影者向け】ドローン規制のポイント

  • 機体の登録: 250g以上のドローンは、持ち込み前に台湾の民用航空局(CAA)へのオンライン登録が必須とされています。
  • 飛行禁止区域: 空港周辺、政府関連施設、軍事施設、台北101周辺、国立公園、そして九份のような観光客密集地は、多くが飛行制限区域に指定されています。250g未満でも飛行場所によっては許可が必要です。
  • 罰則: 無許可での飛行や禁止区域での飛行は、高額な罰金(最大30万台湾ドル=約140万円)の対象となります。

持ち込み自体は可能ですが、ルールを知らずに飛ばすと「旅のプロジェクト」が破綻するレベルのペナルティを受けます。これはPMP®視点では「回避不能な高リスク」です。

必ず渡航前に、 台湾の交通部民用航空局(CAA)公式サイトや、 専用の飛行マップアプリなどで最新の規制情報を確認してください。

ガジェット類の準備(電圧・航空法)

スマホやカメラ、PCなど、ガジェット類の準備も一人旅では重要ですね。ここでは、多くの人が迷う「電圧」と、特にプロフェッショナルな撮影を目指す方が見落としがちな「航空法」の2点に絞って、PMP®(リスク管理)の視点から解説します。

変圧器は不要?充電器の確認

まず、効率重視派の方が気になる「変圧器」。

結論から言うと、ほとんどの場合、変圧器は不要です。これは断言できます。

台湾の電圧は110V/60Hz(日本は100V/50-60Hz)で、コンセントの形状は日本と同じAタイプです。そして、今あなたが使っているスマホやノートPC、カメラの充電器(ACアダプター)の裏側を見てみてください。「INPUT: 100-240V」といった表記がありませんか?

この「グローバル対応」表記があれば、変圧器なしでそのまま台湾のコンセントに挿して使えます。私も昔は、無駄に重い「海外旅行用変圧器」を持って行っていましたが、あれは荷物スペースと重量を浪費するだけの「失敗した投資」でした。

唯一の例外:熱を発する機器

ただし、例外があります。それは、ドライヤーヘアアイロンなどの「熱を発生させる機器」です。これらは「100V専用」となっている場合があり、無理に使うと故障や火災の原因になります。必ずアダプターの表記を確認してください。

(まぁ、正直なところ、ドライヤーはホテルの備品で十分ですし、ヘアアイロンも最近は100-240V対応のものが安く買えます。この機に買い替えるのも「投資」だと私は思います)

モバイルバッテリーの持ち込み制限

Vlog撮影のためカメラと複数の予備バッテリーを準備する様子

ここからが本題です。特に「Vlog撮影」を目的とする方にとって、これは旅のプロジェクトが破綻(=機材没収)しかねない、最重要リスク管理項目です。

「航空法」に関わる、リチウムイオンバッテリーの扱いです。

これらの制限は、国際航空運送協会(IATA)の危険物規則(Dangerous Goods Regulations)に基づいており、JAL、ANA、エバー航空(EVA Air)など各社のルールもこの基準に準拠しています。

【全員共通】バッテリーの基本ルール

  1. 預け入れ荷物(スーツケース)は絶対NG! 発火リスクがあるため、必ず「機内持ち込み手荷物」に入れてください。
  2. 容量(Wh)の制限: 1個あたりの容量が100Wh以下のものは、合理的な個数(航空会社による)まで持ち込めます。
  3. 100Wh超~160Wh以下のものは、航空会社の事前承認があれば、1〜2個まで持ち込める場合があります。

市販されている一般的なスマホ用モバイルバッテリー(例えば「20,000mAh」など)は、計算しても約74Wh(20,000mAh ÷ 1000 × 3.7V = 74Wh)なので、ほとんどが100Wh以下です。一般の旅行者は、機内持ち込みさえ守ればまず問題ありません。

しかし、Vlog撮影ガチ勢のあなたの悩みは、そこではないはずです。

「カメラ用にNP-Fバッテリーを3個、ドローン用に2個、PC用に1個…合計5個も6個も持っていけるのか?」「Vマウントバッテリー(100Whを超えるもの)はどうなるんだ?」

これがあなたの核心的な疑問でしょう。競合記事が「航空会社にご確認ください」と丸投げするところを、PMP®のリスク管理プロセスとして具体的に解説します。

【Vlog勢向け】バッテリー大量持込のリスク管理術

PMP®の視点では、リスクは「特定」し「分析」し「対応策を計画」して初めて管理できます。あなたの機材を空港で没収されないための「対応策」です。

STEP 1: リスクの特定(Whの計算)
まず、持っていくすべてのバッテリーの「Wh(ワット時定格量)」を計算します。本体に記載があればベスト。なければ以下の計算式で算出します。

Wh = 定格容量(mAh) ÷ 1000 × 定格電圧(V)

(※スマホ用は3.7V、カメラ用は7.4Vなど電圧(V)が異なるので注意。不明な場合は製品仕様で確認してください)

STEP 2: リスクの分析(ルールの確認)
次に、利用する航空会社(JAL, ANA, チャイナエアライン, エバー航空など)の公式サイトを必ず開いてください。そして「手荷物」→「お預けもお持ち込みもできないもの(危険物)」のページを探します。

そこで「リチウムイオンバッテリー」の項目を熟読します。ここで見るべきは、以下の「2つの制限」です。

  1. 「1個あたりのWh」制限: 100Wh超160Wh以下のもの(Vマウントなど)が、そもそも許可されているか。
  2. 「合計個数」制限: これが最重要です。多くの航空会社が「100Wh以下は合計20個まで」「100Wh超160Wh以下は合計2個まで」といった「個数制限」を設けています。LCCはより厳しい制限を設けている場合もあるので注意。

STEP 3: 対応策の計画(荷造り)
例えば、JAL(2025年時点)の場合、「100Wh以下は個数制限なし」「100Wh超160Wh以下は2個まで」とされています。これなら、100Wh以下のバッテリーが5個あっても6個あっても、理論上は問題ありません。

ただし、航空会社や保安検査場の判断によっては「個人で使用する合理的範囲」を超えると見なされるリスクもゼロではありません。私のPMP®としての推奨は、「すべてのバッテリーを短絡(ショート)防止のため個別に(ポーチや買った時のケースに)梱包し、全バッテリーのWh一覧をメモ書きして、検査員に聞かれたら即座に提示できるようにしておく」ことです。

空港の保安検査場で、高価なVマウントバッテリーを没収されるのは、Vlog撮影者にとって「旅のプロジェクトの致命的な失敗」を意味します。出発前に10分かけて公式サイトを確認する。この「予防的投資」こそが、最強のリスク管理です。く場合は、事前に利用する航空会社の規定を必ず確認してください。

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モバイルバッテリーの機内持ち込みルール

ここで一つ、絶対に守らなければならないルールがあります。モバイルバッテリーは、発火のリスクがあるため、スーツケースなどに入れて貨物室に預けること(預け入れ)は法律で禁止されています。必ず、手荷物として機内に持ち込んでください。また、多くの航空会社では持ち込める容量に制限(一般的に100Wh以下、約27027mAh以下)を設けています。20000mAhならまず問題ありませんが、念のため利用する航空会社の規定を公式サイトで確認しておくと、より安心です。

治安とパスポート紛失時のリスク対策

最後に、PMP®(プロジェクトマネジメント)の視点から、あなたの旅(プロジェクト)を破綻させかねない最大のリスク=「治安」と「紛失」への対策についてお話しします。

PMP®の観点では、これらは似て非なる2つのリスクであり、それぞれ全く異なるアプローチが必要です。

  1. パスポート紛失 → 発生したら(After)どうするかという「事後対応(コンティンジェンシー・プラン)」
  2. 機材や金銭の盗難 → 発生しないように(Before)何をするかという「予防措置(プリベンティブ・アクション)」

この2つの計画を立てて初めて、安心して旅に出ることができます。

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まず、台湾の治安の全体像ですが、繰り返しになりますが非常に良好です。女性が夜に一人でコンビニに行っても、不安を感じることは少ないでしょう。私自身、夜市で遅くまで楽しむことも多々あります。

しかし、それは「犯罪がゼロ」という意味ではありません。特に人が混雑する夜市や観光地では、スリや置き引きのリスクは日本より高いと認識すべきです。

この「予防措置」の一般論(リュックは前に抱える、など)については、こちらの記事で詳しく解説しています。
台湾の治安は本当に良い?一人旅のプロが教える男女別・危険回避術

ここでは、さらに踏み込んだ「2つの最重要リスク」への具体的な対策プランを提示します。

対策①:パスポート紛失時の「事後対応(コンティンジェンシー・プラン)」

これは、特に「初めての一人旅」で不安を感じている方にとって、最優先で準備すべき「お守り」です。

万が一「リスクが顕在化(トラブル発生)」してしまった場合。例えば、パスポートやクレジットカードをすべて紛失した時。一人旅ではパニックになりがちです。

そうならないための「コンティンジェンシー・プラン(緊急時対応計画)」こそが、あなたの旅を守る最強の持ち物になります。以下のリストが、その計画のすべてです。

万が一の緊急連絡先リスト(印刷推奨)

以下の情報は、スマホのメモ帳(オフラインでも見られるように)と、必ず「紙」にも印刷して、スーツケースの奥底など、貴重品とは別の場所に保管してください。これがあるだけで、パニックの度合いが全く変わります。

  • 警察: 110
  • 消防・救急: 119
  • 観光局ホットライン(24時間・日本語対応): 0800-011-765(←まずここにかける!)
  • 内政部移民署(外国人向け相談・日本語対応): 1990
  • 日本台湾交流協会(日本の大使館的役割): 台北 (02) 2713-8000 / 高雄 (07) 771-4008
  • あなたのクレジットカード会社の緊急連絡先(カード裏面の番号)
  • あなたのパスポートのコピー(顔写真ページ)

また、パスポートを紛失した場合は、現地警察に紛失届(受理証明書)を提出し、最寄りの日本台湾交流協会で「帰国のための渡航書」を発給してもらうことができます。

対策②:高価な撮影機材の「盗難(予防措置)」

ここからは、特に「Vlog撮影」が旅の目的である方へ向けた、専門的なリスク管理です。

正直なところ、あなたにとっての「プロジェクト破綻」は、パスポート紛失よりも「機材一式(カメラ、レンズ、PC)の盗難」ではないでしょうか。数十万円の機材を失うことは、旅の続行を不可能にします。

このリスクに対し、「普通のリュックを選ぶ」といった生ぬるい対策は、対策とは言えません。PMP®の「予防措置」として、私が実際に台湾のカフェなどで実践している具体的な行動プランを共有します。

Vlog勢・機材重視派の「機材防衛」3原則

これは私の体験(E-E-A-T)に基づく独自考察ですが、機材を守るには「モノ」と「行動」の両面からの防衛が必要です。

  1. 原則1:物理的に「繋ぐ」(機材用ワイヤーロック)
    カフェでPC作業をする時、あなたの機材は無防備に晒されています。私が必ず使うのが、「ノートPC用のセキュリティワイヤー」です。これをPCのセキュリティスロットに差し込み、さらにカメラバッグのハンドルも通し、テーブルの太い脚にぐるぐる巻きにします。
    これは「絶対に切られない」ためではなく、「一瞬の隙(トイレに立った隙など)に持ち去られる」ことを100%防ぎ、「これは面倒だ」と泥棒に思わせるための、最強の「抑止力(プリベンティブ・アクション)」です。
  2. 原則2:価値を「隠す」(インナーボックスの活用)
    「いかにも」なカメラブランドのロゴが入ったバッグは、「ここに高価な機材があります」と宣伝しているのと同じです。私は、カメラブランドのバッグは絶対に使いません。
    代わりに使うのが、ごく普通のリュックやメッセンジャーバッグと、「インナーボックス(クッション入りの仕切り箱)」です。機材はインナーボックスに入れてから、普通のカバンに入れる。これで、見た目はただの旅行者です。これが最も効果的な「ステルス化」です。
  3. 原則3:身体から「離さない」(行動ルールの徹底)
    これが最も重要です。私は「カバンを床に置く」ことを自分に禁じています。カフェでも食堂でも、カバンは必ず自分の膝の上、それが無理ならS字フックでテーブルに掛ける(前述)、それが無理なら背負ったまま食事をします。
    「足元に置く」という行為は、盗難リスクを最大化させます。特に混雑した夜市では、リュックは必ず前に抱える。機材は常に身体の一部として「リンク」させておく。これが、一人ですべての機材を守り抜くための唯一の方法です。

これだけの準備(事後対応と予防措置)があって初めて、あなたは「リスクを管理下」に置いたことになります。これで、心から旅に集中できるはずです。

台湾一人旅の持ち物 総まとめ【専門家視点】

お疲れ様でした。台湾一人旅の持ち物準備、いかがでしたでしょうか。持ち物の準備とは、単なる「モノ」を揃える作業ではありません。それは「リスクを管理」し、あなたの「体験価値に投資する」という、旅のプロジェクトを成功させるための最初のステップです。

最後に、トラベル・アーキテクトの視点から、この記事の要点をまとめます。

  • 台湾一人旅の持ち物準備はリスク管理そのもの
  • パスポートとeSIM(通信)は最重要インフラ
  • 女性の一人旅は防犯グッズと衛生用品がお守り
  • ワイヤーロックはホステル泊なら必須
  • 虫除けと常備薬(特に胃腸薬)は日本から持参
  • ミニマリストは多機能ガジェットに投資する
  • 洗面具や傘は現地調達(コンビニ)でOK
  • エコバッグとS字フックはコスパ最強の便利品
  • 台湾の冬は寒い(防寒着必須)
  • 季節問わず「羽織もの」は最強の体温調節アイテム
  • 肉製品と電子タバコは「絶対NG」の持ち込み禁止品
  • 処方薬の持ち込みは事前に公的機関へ確認
  • ドローン規制は事前にCAAの確認を
  • 変圧器はほぼ不要(100-240V表記を確認)
  • ヘアアイロンなど熱機器は100V専用に注意
  • モバイルバッテリーは「機内持ち込み」のみ(Vlog勢はWh計算に注意)
  • 治安は良いがスリ対策は必須(高価な機材は特に)
  • 緊急連絡先(観光局ホットライン)を控えておく

完璧な準備で不安をゼロにして、あなただけの「最高の台湾」を編集する旅に出かけてください。応援しています。

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