台湾一人旅の費用|3泊4日・7日間の総額と旅費

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台湾一人旅の費用と計画をカフェで練る日本人女性

この記事は約24分で読めます。

こんにちは、「TAIWAN HACKs」の運営者、TKです。

初めての台湾一人旅、あるいは久しぶりの一人旅を計画する時って、独特の高揚感がありますよね。ただ、それと同時に必ず頭をもたげるのが、「結局、総額でいくら必要なんだ?」という、とても現実的なお金の問題。

私自身、台湾には30回以上、延べ200日以上滞在していますが、この「予算設計」こそが旅の満足度を左右する最大の鍵だと、今でも強く感じています。PMP®(プロジェクトマネジメント)の資格を持っているからか、旅も一つのプロジェクトとして捉えてしまう癖があるんですよね。

あなたも今、「台湾 一人旅 費用」と検索しながら、具体的な金額の相場が分からずに悩んでいるかもしれません。ネットを見れば「3泊4日で5万円台!」という格安情報もあれば、「意外と10万円は超えた」という声もある。実際、どれが本当の旅費なのか。現地で現金はいくら両替すべきで、どうすれば賢く安く抑えられるのか…。

この記事は、そんなあなたのための「旅の設計図」です。単なる費用の羅列じゃありません。私の「トラベル・アーキテクト」としての経験、そしてFP(ファイナンシャルプランナー)の視点から、「あなたがどんな旅をしたいか?」というスタイル別に、3つのリアルな予算モデルを提示します。この記事を読めば、あなたが台湾で使うべき適正な金額が、高い解像度で見えてくるはずです。

記事のポイント

  1. あなたの旅のスタイル別(格安・快適・周遊)の総額モデル
  2. 航空券やホテルなど主要な費用の内訳とリアルな相場
  3. 旅費を賢く、かつ満足度を下げずに安く抑える方法
  4. 台湾での現金とキャッシュレスの最適な使い分け戦略

この記事では費用について解説しますが、台湾一人旅の全体像を知りたい方はこちら

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目次

台湾 一人旅 費用の総額はいくら?

まず、結論から。台湾一人旅の費用は「何泊するか」そして「あなたが旅に何を求めるか」で全く変わってきます。ここでは、私が最も現実的だと考える3つの「旅のスタイル」別に、総額の目安と旅費の相場観をシミュレーションしてみます。ご自身の旅のイメージに一番近いものから、ぜひチェックしてみてください。

スタイル別 総額モデルと旅費相場

「台湾一人旅」と一口に言っても、その姿は本当に人それぞれです。

たとえば、アルバイトで貯めたお金で初めての海外に挑戦する学生さんにとっては、まず「コスト」が最重要になるはずです。

一方で、日々の激務から離れて週末にリフレッシュしたい社会人の場合は、「とにかく安く」よりも「安心して泊まれる個室」や「美味しいものを少し贅沢に」が優先されます。

さらに、時間に余裕があって台北だけでなく台中・台南なども回りたい旅慣れた人であれば、滞在日数も長くなり、そのぶん旅費のレンジも広がります。

当然、この3者の「旅費相場」は同じにはなりません。ここで、あなたがネットで見かけた情報と、このサイトで提示している金額に差がある理由を先に共有しておきます。

おそらく「台湾 3泊4日 5万円」「台湾 LCC 激安」といった記事も目にしたと思います。それに対して、このサイトのモデルでは3泊4日の最も安いケースでも約90,000円〜(=本サイトで定義する節約プランの現実的ライン)としています。

これは、私が「トラベル・アーキテクト」として、安全マージンと最低限の快適さをあらかじめ含めた金額を意図的に設定しているからです。

私が考える「コスパがいい旅」とは、単に数字上の総額を小さくすることではありません。自分にとって価値が高いところにはお金と時間をかけ、逆に削っても満足度が下がらないところはしっかり削る、という設計をすることだと考えています。

ネット上の「5万円」ケースの中には、ドミトリー(相部屋)が前提だったり、海外旅行保険や通信費が見積もりから抜けていたりするものもあります。ですが、初めての一人旅や女性のソロ旅では、セキュリティや立地を優先してビジネスホテル以上を選ぶことが多く、その場合はどうしても総額が1〜2万円ほど上がります。

このページで示す金額は、そうした「削らないほうがいいコスト」も含めたうえでの、現実的に再現しやすい目安です。ここを前提に、自分がどのスタイルに近いかを見てみてください。

旅のスタイル旅行日数総額モデル(目安)こんな人におすすめ
① 節約プラン3泊4日約90,000円〜LCC+安価ホテルで無理なく抑えたい人/学生の初海外
② 快適プラン3泊4日約110,000円〜FSCや中級ホテルで安心・立地・食を重視する社会人
③ 周遊プラン(台北+他都市の想定)7日間約150,000円〜 ※台中・台南・高雄なども回りたい旅慣れた人

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※「③ 周遊プラン」は、4泊5日以上の事例(LCC利用で5万円弱の航空券+地方でのアクティビティ費など)を、日数分上乗せして再構成した推計値です。実際の金額は訪問都市やアクティビティ(例:台北101、ダイビングなど)で変動します。

※上記には、航空券・宿泊費・現地の食費・交通費・通信費・海外旅行保険といった「基本パッケージ」を含めています。お土産代や有料観光(九份ツアー、マッサージ、台北101展望台など)は別途見込んでください。

3泊4日 格安プランの金額(学生向け)

台湾一人旅の格安プランで推奨される、清潔で安全なゲストハウスの個室

初めての海外一人旅、特にアルバイト代をコツコツ貯めている学生さんであれば、できるだけ費用は抑えたいですよね。親御さんに「この金額で行けるんだ」と説明する上でも、現実的な数字が必要でしょう。

このプランは、まさに「賢く節約」をテーマにしたモデルです。

結論から言うと、3泊4日の格安プランの金額目安は、総額で約90,000円からが現実的なラインです。

これは、ネットでよく見かける「台湾 3泊4日 5万円」といった記事とは少し異なります。確かに、LCCとドミトリー(相部屋)を組み合わせれば実現は可能です。しかし、多くの場合は宿泊の快適性や海外旅行保険など、基本的な安全コストが省かれているケースがほとんどです。

私が考える「格安」とは、安全と最低限のプライバシーを確保したうえでの節約です。特に初めての一人旅では、環境に慣れないことも多く、ドミトリーで落ち着けないという声もよく聞きます。旅の安心と満足度を両立させるためには、無理なコストカットは避けましょう。

■ 内訳イメージ(3泊4日 約90,000円)

  • 航空券(LCC):約40,000円~
  • 宿泊費(ゲストハウス個室など):約16,000円~(3泊)
  • 現地費用(食費・交通費・通信費など):約17,000円
  • 海外旅行保険など:約2,000円
  • 予備費・その他:約15,000円

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この内訳のうち、「予備費・その他」の15,000円は一見多く感じるかもしれません。しかし、これは私がリスク管理(PMP®)や資金設計(FP3級)の観点から意図的に設定している「バッファ(緩衝予算)」です。

初めての海外一人旅では、必ず何かしらの予想外の出費が発生します。例えば、MRTを乗り間違えてタクシーを利用したり、突然のスコールで傘を買ったり、カフェでひと休みしたり――そうした小さな出費が積み重なっていくものです。

もし予算をギリギリに設定してしまうと、そうした出費のたびにストレスを感じてしまいます。この15,000円の予備費は、そうした「小さな失敗を許容するための余裕」=旅の安心を買うための投資です。心に余裕があると、旅の体験の質(QOT=Quality of Travel)も自然と高まります。

ポイントは、LCCの活用清潔なゲストハウスやバジェットホテルの個室の選択、そして心の余裕としての予備費確保。この3点が、初めての台湾一人旅を安心して成功させるための堅実なプランニングの核心です。と。この3点が、初めての一人旅を安心して成功させるための、堅実なプランニングの核となります。

3泊4日 快適プランの金額(社会人向け)

台湾一人旅の快適プランで利用する、夜景の見えるモダンなホテルの部屋

「学生時代みたいにとにかく安く」ではなく、「せっかくの休みだから快適に、ちゃんとリフレッシュしたい」という社会人向けのプランです。

このタイプの3泊4日なら、総額で約110,000円からを目安にしておくと、航空券・ホテル・食事のバランスがよく、満足度の高い旅になります。

すでに紹介した節約寄りの「約90,000円プラン」と比べると、差額はおおむね+20,000円。この2万円は、むやみに贅沢するお金ではなく、旅の満足度を下げやすい要因(不便なフライト・落ち着かない宿・食事の我慢)を先回りで取り除くためのコストとして考えてください。

■ 内訳イメージ(3泊4日 約110,000円)

  • 航空券(FSC=フルサービスキャリア):約60,000円~
  • 宿泊費(中価格帯ホテル):約24,000円~(3泊・1泊8,000円想定)
  • 現地費用(食費・交通費・通信費など):約24,000円(食事をやや多めに計上)
  • 海外旅行保険など:約2,000円

ここで注目してほしいのは、節約プランとの違いの大半が、①航空券をLCC→FSCに上げることと、②宿泊をゲストハウス級→中級ホテルに上げることという、あとから変えにくい「固定費」に集中している点です。これは、フライト時間の悪さや荷物制限へのストレス、宿の騒音やセキュリティ不安といった、旅を一気に微妙にしてしまう要素をお金で先に消しておく考え方です。

航空券をJAL・ANA・エバー航空などのFSCにすれば、受託手荷物も含まれ、時間帯も比較的良く、空港で「荷物って何キロまでだっけ…」と心配する必要がなくなります。これは短期旅行では体感的なメリットが大きい部分です。

また、宿を1泊8,000円クラスにすると、台北中心部でも清潔で静かな個室が取りやすくなり、夜しっかり休めます。ここにお金をかけると、翌日の観光効率も上がるため、結果的に「旅の質」が上がります。

現地費用を少し手厚く見ているのは、夜市だけでなく鼎泰豐(ディンタイフォン)のような人気店や、カフェ休憩なども無理なく組み込めるようにするためです。これは贅沢というより、「社会人の時間単価を考えると、食で我慢しすぎないほうが総合的にコスパが良い」という発想です。

7日間 周遊プランの総額(長期滞在)

「どうせ行くなら、台北だけじゃもったいない!」——そう考える旅慣れた方や、少し時間に余裕のある方におすすめなのがこの周遊プランです。7日間(6泊7日)で台北から台中、台南、高雄といった主要都市を巡る旅は、もはや「旅行」というより“小さな冒険”と言っていいかもしれません。

この場合の総額目安は、約150,000円からが現実的なラインです。3泊4日の格安プラン(約9万円)の倍にはなりません。理由はシンプルで、航空券代は日数にかかわらずほぼ共通だからです。増えるのは宿泊費と食費が中心になります。

1. 宿泊費と食費(7日分)

長期滞在では宿泊費と食費が増えるのは当然ですが、ここで使える賢いコツがあります。それは、「都市間の物価差(アービトラージ)」を活用することです。

台北に比べて、台中・台南・高雄など中南部の都市は、宿泊費も食費も明確に安い傾向があります。例えば、台北で1泊8,000円クラスの中級ホテルと同等レベルのホテルが、台南や高雄では1泊6,000円前後で見つかります。

試しに計算してみましょう。6泊のうち、物価の高い台北に2泊、残り4泊を物価の安い南部・中部で泊まったとすると、宿泊費は「8,000円×2泊 + 6,000円×4泊 = 40,000円」。もし全泊台北にした場合は「8,000円×6泊 = 48,000円」。つまり、周遊するだけで宿泊費を約8,000円削減できます。旅の快適さを保ったまま、自然に節約できる方法です。

食費についても同様で、ローカル色の強い都市では屋台や食堂が多く、1食あたりの単価が台北より2〜3割安くなります。これだけで1日数百円、合計で数千円の節約が見込めます。

2. 都市間の交通費

もうひとつ、周遊プラン特有のコスト要素が都市間の移動費です。台湾新幹線(高鉄)や在来線(台鉄)を利用する場合、区間や本数によって異なりますが、たとえば台北〜高雄を高鉄で移動する場合、片道約5,000円前後です。往復すれば1万円ほどの追加コストを見ておきましょう。

この移動費は、旅全体の自由度と時間効率を上げるための“投資”と考えると良いでしょう。たとえば、台中や台南で1泊することで、移動時間を分散しながら観光を楽しめます。結果的に滞在満足度も上がり、金額以上の価値が得られます。

7日間の旅は、まさに「プロジェクト管理」に似ています。どこでコストを抑え(=南部の物価活用)、どこで時間(=お金)を投資する(=高鉄の利用)かを判断するバランス感覚が重要です。
この「最適配分」を意識するだけで、費用を無理なくコントロールしつつ、充実した台湾周遊が実現します。

台湾 一人旅 費用の内訳と節約術

さて、ここからは各スタイルの共通項である「費用の内訳」を、私の経験に基づいた「節約術」や「TIPS」を交えて、より深く掘り下げていきます。台湾旅行のコストパフォーマンスは、ここの知識で決まりますよ。

航空券代(LCCとFSCの比較)

航空券は、旅の総予算の中で最も大きな変動要素のひとつです。全体の30%〜50%を占めることもあり、LCC(ローコストキャリア)とFSC(フルサービスキャリア)のどちらを選ぶかで、総額が数万円単位で変わります。

LCC(格安航空会社)

相場:約28,000円〜40,000円

代表的なのはピーチ、タイガーエア台湾、スクートなど。最大の魅力はやはり価格で、オフシーズンやセール時には驚くような安さで往復できることもあります。

LCCを利用する際の注意点:

  • 受託手荷物(預け荷物)は別料金になるのが基本です。
  • 機内食・ドリンクは有料です。
  • 座席指定も有料オプションであることが多いです。
  • 早朝・深夜発着便が多く、その場合は空港アクセス費(タクシーなど)が追加で発生する場合があります。

「荷物代などを加えたら結局FSCと同じだった…」というのは、LCC初心者によくあるパターンです。実際、往復で受託荷物を追加すると、トータルでFSCの価格に近づくこともあります。

FSC(フルサービスキャリア)

相場:約50,000円〜80,000円

JAL、ANA、エバー航空、チャイナエアラインなどが該当します。LCCより高めの価格帯ですが、受託手荷物(通常20〜23kgまで無料)、機内食、ドリンク、座席指定が含まれ、フライト時間も日中帯の便利なスケジュールが多いのが特徴です。

どちらを選ぶべきか?

単に「荷物が少なければLCC」「快適さを重視するならFSC」という単純な話ではありません。重要なのは、受託手荷物の有無とその重量という、極めて具体的なコスト要因です。

LCCの運賃は「座席のみ」、一方でFSCは「座席+荷物+食事+サービス」のパッケージ価格です。つまり、比較すべきは運賃単体ではなく、旅全体にかかる総費用(トータルコスト)です。

実践的な判断フレームワーク

パターンA: LCCが有利なケース

  • 機内持込(7kg前後)のバックパックだけで完結できる
  • 夏(5月〜10月)の旅行で衣類が軽い
  • お土産をほとんど買わない(手荷物で収まる範囲)

→ この条件を満たすなら、LCCが最もコスパが高くおすすめです。

パターンB: FSCを選んだほうが得なケース

  • 冬(11月〜3月)の旅行で、コートなどかさばる荷物がある
  • お土産を多く購入予定(例:パイナップルケーキや茶葉など重量物)
  • すでに「20kg程度の受託荷物が必要」と分かっている

→ この場合は、「LCCの基本運賃+受託荷物料金(往復)」を合計して比較してください。多くのケースで、FSCの方が安く、かつストレスも少ない結果になります。

要するに、「基本運賃」だけではなく、旅の全体コストを見て判断すること。これが、失敗のない航空券選びの鍵です。単なる節約ではなく“安心と快適さを含めたコストパフォーマンス”を考えるのが賢い選択です。

一人旅のホテル戦略(個室 vs ホテル)

航空券の次に大きな出費が宿泊費です。そしてここは、「一人旅」という条件が一番色濃く出るポイントでもあります。二人旅ならシェアできる部屋代を、一人でまるごと払うことになるからです。なので、どの価格帯を自分の“快適ライン”にするかを最初に決めておくと、旅全体の予算がブレにくくなります。

このサイト「TAIWAN HACKs」でおすすめしている一人旅の宿泊の考え方は、次の3つのレイヤーです。

① ドミトリー(相部屋)

相場:1泊 3,000円~6,000円
とにかく宿泊費を最小化したい場合の選択肢です。台北市内にも3,000〜6,000円で泊まれるホステルが多くあります。ただし、荷物の管理や他の宿泊者の生活音・いびきなど、プライバシーや安心感は下がります。初めての海外一人旅や、女性のソロ旅ではややハードルが高いと感じる人もいるでしょう。

② ゲストハウスやバジェットホテルの「個室」

相場:1泊 5,000円~8,000円
一人旅でおすすめしたい現実的ラインがこのゾーンです。シャワー・トイレは共用でも、鍵のかかる個室があるタイプなら、プライバシーとコストのバランスがとれます。台北駅周辺や中山エリアには、古いビルをリノベした清潔なホステル型宿泊施設が多く、一人でも泊まりやすいです。

③ 中価格帯のホテル(ビジネスホテル・デザイナーズホテル)

相場:1泊 8,000円~12,000円
「快適プラン」の中核になる価格帯です。日本で言うところのやや良いビジネスホテルに近く、個室・専用バス/トイレ・防音・清掃・セキュリティが一通りそろいます。1日の疲れを確実にリセットしたい社会人の短期旅行なら、このあたりが最も満足度が高くなりやすい帯です。


「じゃあ④として1泊1.5万円以上の高級ホテルはどうなの?」という疑問もあると思います。もちろん台北にはもっと快適でおしゃれな高級ホテルがたくさんあります。ただ、このサイトがテーマにしているのは“費用に対してリターンが大きいゾーン”です。

私の経験上、一人旅で「宿は拠点として快適であればOK」という考え方なら、③の8,000〜12,000円のラインで基本的な快適さはほぼ頭打ちになります。ここからさらに1泊5,000円〜1万円乗せると、たしかに部屋が広くなったり、ロビーが豪華になったり、アメニティが良くなったりはしますが、睡眠・防音・セキュリティといった“旅の質を左右する根幹”は③でだいたい満たされるからです。

  • ②(個室)→ ③(中価格帯)に+約3,000円する
    専用バス・トイレ/防音/セキュリティ/ベッド品質など、体感的な快適さが一気に上がる。
  • ③(中価格帯)→ ④(高級)に+5,000円以上する
    → 部屋の広さやインテリアは良くなるが、③で得た“基本的な快適さ”ほどの伸びは出にくい。

もちろん「ホテル滞在そのものが旅の目的」というスタイルなら高級ホテルを選ぶのが正解です。ですが、観光やグルメをメインにしつつ、夜はしっかり休みたいという一人旅なら、③の価格帯がもっともコスパの良い“最適点”になりやすいです。

エリアで言うと、私は台北駅周辺よりもMRT「中山駅」や「東門駅」周辺のホテルをよく使います。空港MRTからのアクセスが良く、飲食店も多く、夜でも歩きやすいので、一人でも安心して泊まりやすいエリアです。

食費(夜市グルメとレストラン予算)

台湾一人旅の食費の象徴である、活気ある夜市と小籠包の屋台

台湾旅行の魅力の大部分を占めるのが、やはり「食」です。私自身30回以上訪れていますが、行くたびに新しい“美味しい”に出会います。

そして、食費は「どこまで節約するか」「どこまで満喫するか」を自分でコントロールできる、もっとも自由度の高い予算項目です。

節約スタイル(1日 2,500円〜3,000円 / 約NT$530〜630)

この金額でも、台湾グルメは十分に堪能できます。たとえば、朝は「阜杭豆漿(フーハンドウジャン)」で豆漿(トウジャン)と油條(ヨウティアオ)、蛋餅(ダンピン)を頼んで約200円ほど。昼は街角の食堂で魯肉飯(ルーローハン)とスープを注文して約300円。夜は寧夏夜市(ニンシアイエシー)などで、小籠包や胡椒餅、カキオムレツなどを食べ歩いても1,000円以内で満腹になります。

ローカルフード(例:魯肉飯 約220円、豆花 約180円)は安くて早くて美味しい。一人旅にとってまさに最強の味方です。

グルメ満喫スタイル(1日 4,000円〜5,000円 / 約NT$840〜1,050)

こちらは「快適プラン」向け。夜市や食堂に加えて、鼎泰豐(ディンタイフォン)などの人気レストラン(小籠包で約900円〜)、永康街(ヨンカンジエ)のカフェ(マンゴーかき氷 約450円〜)、あるいは「無老鍋」などの少し良い火鍋店にも行ける金額感です。

ただし、一人旅ならではの悩みもあります。そう、「一人だと品数を頼めない」という問題。円卓を囲む家族連れを横目に、チャーハンと青菜炒めだけ…というのは少し寂しいですよね。多くの料理を味わいたくても、胃袋も予算も一人分しかない——私も昔はよくこのジレンマを感じていました。

そんな経験を踏まえ、私が“一人飯”におすすめしたいお店の条件を3つ挙げます。

一人飯(ぼっち飯)のおすすめ条件

  • ① 「おひとりさま」対応の店(例:一人鍋)
    最近は「無老鍋」のような人気火鍋店でも、一人席や一人用セットを用意していることが多くなりました。自分のペースで鍋を楽しめるのは一人旅ならではの贅沢です。
  • ② 「半籠(ハーフサイズ)」メニューがある店(例:鼎泰豐)
    鼎泰豐では小籠包などを5個入り(半籠)で注文できます。半籠の小籠包+半籠の海老焼売+酸辣湯(サンラータン)というように、複数品を少しずつ楽しむことができます。
  • ③ 「自助餐(ズージューツァン)」タイプの食堂
    地元で定番のセルフ式食堂で、野菜炒めや麻婆豆腐、魚のフライなどを自分で選んで盛り付けます。少しずつ多品目を選べるので、一人でも満足度が高いスタイルです。

私のおすすめ戦略は、「朝と昼はローカル食堂(③自助餐など)で節約し、夜は行きたかったレストラン(①や②)でしっかり味わう」というバランス型。これこそ、FP的に見ても旅の満足度を最大化できる「食費のメリハリ戦略」です。

7日間 周遊の交通費(高鉄・台鉄)

7日間の周遊プランで最も重要な要素のひとつが、都市間の交通費です。短期滞在では発生しない「周遊」という旅特有のコストですね。主な移動手段は、台湾新幹線(高鉄 HSR)と在来線(台鉄 TRA)の2種類です。

台湾新幹線(高鉄 HSR)

台湾の都市間を高速で移動する台湾新幹線(高鉄HSR)の車両

特徴:速い・快適・高い。日本の新幹線とほぼ同じシステムで、台北から高雄(左営)まで最速約1時間半。まさに「時間を買う」移動手段です。車両は日本の700T型をベースとしており、乗り心地も非常に快適です。

在来線(台鉄 TRA)

特徴:安い・風情がある・時間がかかる。特急列車(普悠瑪号、太魯閣号、自強号など)と各駅停車(區間車)があります。台北から台中まで、自強号なら約2時間半。車窓を眺めながら台鉄弁当を楽しむのも、台湾らしい旅の醍醐味です。

高鉄 vs 台鉄:「速い=正義」ではない理由

旅慣れた人ほど、時刻表の「所要時間」だけを見て高鉄(HSR)を選びがちですが、実はそれが「計画の落とし穴」になることがあります。

なぜなら、高鉄(HSR)の駅は多くの場合、市街地から離れた郊外に位置しているからです。

例:台中の場合
高鉄「台中駅」は市街地から離れた「烏日(ウーリー)」にあります。目的地(例:宮原眼科のある旧市街)へ行くには、隣接する「台鉄 新烏日駅」からローカル線で約15〜20分(+待ち時間)かけて「台鉄 台中駅」へ移動するか、タクシーでアクセスする必要があります。

対して:台鉄 台中駅は、市街地のど真ん中にあります。

同様に、高鉄「台南駅」も市街中心から離れた「沙崙」にあり、台鉄で約25分の移動が必要です。

つまり、「駅A→駅B」だけでなく、ホテルからホテルまでの「ドア・トゥ・ドア」で総コストを比較することが重要です。特に台中や台南のような都市では、台鉄で市街地に直接アクセスしたほうが、結果的に早くて安いケースもあるのです。

モデルルートの交通費(高鉄利用)

とはいえ、主要都市間(例:台北⇔高雄)を移動するなら、高鉄の速さと快適さは圧倒的です。以下は、台北→台中→台南→高雄(左営)→台北と西海岸を縦断するモデルルートで、高鉄(HSR)を全区間利用した場合の目安です。

区間移動手段所要時間(目安)料金(目安)
台北 → 台中高鉄(HSR)約1時間NT$700(約3,300円)
台中 → 台南高鉄(HSR)約45分NT$410(約1,900円)
台南 → 高雄(左営)高鉄(HSR)約15分NT$140(約660円)
高雄(左営) → 台北高鉄(HSR)約1時間45分NT$1,490(約7,000円)
合計約12,860円〜

節約術:高鉄(HSR)には、28日前から予約できる「早割(アーリーバード)」があり、最大35%OFFになります。また、外国人旅行者限定の「高鉄パス(3日間乗り放題など)」も非常にお得です。これらを上手く使えば、周遊交通費を1万円以下に抑えることも可能。まさにプランニング力の見せどころです。

支払い戦略(現金はいくら必要?)

台湾のコンビニで悠遊カード(EasyCard)を使って支払いをする様子

台湾一人旅で多くの人が悩むのが、「現金をどれくらい両替すればいいのか?」そして「日本と台湾、どちらで両替するのがお得なのか?」という点でしょう。

ここでは、30回以上台湾を訪れた私が「旅のコスパ設計士」として導き出した結論を共有します。

最強の戦略は、「①必要最低限の現金」「②クレジットカード」「③悠遊カード」を明確に使い分けること。そして、その「現金」は、台湾の空港でまとめて両替するのが最も効率的です。

① 現金(台湾ドル)

使用シーン:ローカル食堂、夜市、個人商店、タクシー(一部)など。
台湾はキャッシュレスが進んでいるように見えますが、夜市や昔ながらの食堂、小規模店舗では現金しか使えないケースがまだ多いのが現実です。LINE PayやApple Payなどもありますが、旅行者にとっては利用ハードルが高い場面もあります。

必要金額の目安:1日あたり1,000〜1,500台湾ドル(約5,000〜7,000円)を現金で持っていれば十分。3泊4日なら2万円分を両替すれば、ほとんどの場面で困ることはありません。

TK流・最強の両替戦略

結論:「台湾の空港(桃園・松山)に到着後すぐ、ロビーにある銀行窓口(例:兆豐國際商業銀行、臺灣銀行)で、必要分をまとめて両替する」

これが、レート・時間効率・安全性すべての面で最も合理的な方法です。

  • 理由1(レート):日本国内の空港や銀行は両替レートが非常に不利。まず除外しましょう。
  • 理由2(効率):台湾の空港内両替所は市内銀行とレートがほぼ同等、手数料も一律NT$30程度と良心的です。
  • 理由3(時間管理):到着直後に両替を済ませれば、市内で両替所を探す手間が不要。旅の時間を最大限活用できます。

② クレジットカード

使用シーン:ホテル、デパート、スーパー(カルフールなど)、鼎泰豐などの有名レストラン、高鉄(HSR)のチケット購入など。
高額の支払いはすべてクレジットカードでOK。VISAかMastercardがあれば、ほぼどこでも使えます。ポイント還元を活用すれば、旅費の節約にもつながります。

③ 悠遊カード(EasyCard)

使用シーン:MRT(地下鉄)、バス、台鉄(在来線)、コンビニ、一部カフェ、自販機、YouBike(シェアサイクル)など。
台湾版Suicaのような存在で、一人旅の必須アイテムです。運賃が約2割引になるうえ、切符を買う手間も省けます。コンビニでもチャージや決済が可能。空港やMRT駅で購入でき、私はいつも1,000台湾ドル(約4,700円)をチャージして旅を始めます。

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台湾に安く行く時期はいつ?

台湾旅行のオプション予算で行きたい、九份のノスタルジックな夕暮れの風景

「台湾に安く行く」ための最もシンプルで効果的な方法は、「行く時期を選ぶこと」です。航空券やホテルなどの固定費は、需要と供給によって変動します。

台湾旅行の費用が下がる「オフシーズン(穴場の時期)」は、以下の期間です。

台湾旅行の穴場シーズン

  • 1月中旬〜2月上旬:旧正月を避けた時期。旅費が落ち着きます。
  • 5月中旬〜6月中旬:梅雨の影響はありますが、航空券・ホテル代ともに安め。
  • 9月中旬〜10月下旬:台風シーズン明けで気候も安定し、費用も比較的安い時期です。

一方で、費用が最も高騰する「ハイシーズン」は以下の通りです。PMP®(プロジェクトマネジメント)的に言えば、ここは「最大のリスク期間」。できる限り避けたいタイミングです。

台湾旅行のハイシーズン(費用高騰)

  • 年末年始:12月下旬〜1月上旬
  • 台湾の旧正月:例年1月下旬〜2月中旬(最重要注意!)
  • ゴールデンウィーク:4月下旬〜5月上旬
  • お盆休み:8月中旬

特に注意すべきは、「台湾の旧正月」です。台湾では最も大きな連休で、多くの店が休業し、航空券やホテル料金が急騰します。観光にも支障をきたすため、この時期は避けるのが賢明です。

学生さんなどで春休み(2〜3月)や夏休み(8〜9月)にしか行けない場合でも、出発時期を「休みの前半または後半」にずらすだけで、費用をかなり抑えられます。


忘れてはいけない「+αのオプション予算」

ここまで「航空券」「ホテル」「食費」「交通費」といった旅の基本費用について触れましたが、忘れてはいけないのが「オプション費用」です。

これらはお土産やマッサージなど、旅の満足度を上げる「追加タスク」にあたります。これを計画に入れておかないと、旅の途中で予算オーバーに陥ることも。

私の30回以上の渡航経験から、現実的な相場感を共有します。

主なオプション費用の目安

  • お土産代:パイナップルケーキ・お茶・カラスミなどで5,000〜10,000円程度。
  • 足裏マッサージ:観光客向けの一般的な店で約1,000台湾ドル(約4,700円)前後。
  • 九份日帰りツアー:現地ツアー利用で5,000〜8,000円程度。
  • 台北101展望台:入場料は約3,000円(NT$600)

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これらをすべて体験すれば、2万円以上の追加費用が発生することもあります。

だからこそ、「基本予算を固めた上で、今回どのオプションに投資するか」を事前に決めておくことが重要です。

「マッサージは次回にして九份に行く」や「お土産を最小限にして101展望台へ」など、旅の目的に合わせた“編集”をすることで、コスパも満足度も最大化できます。


台湾 一人旅 費用の総まとめ

最後に、今回の「台湾 一人旅 費用」という一大プロジェクトを成功させるための要点を、私の「トラベル・アーキテクト」としての視点から15のポイントにまとめます。

PMP®(プロジェクトマネジメント・プロフェッショナル)として、プロジェクト(=旅)の最後には必ず「Lessons Learned(学んだ教訓)」を整理します。これが、あなたの次の旅、そして今回の旅の成功を確実にするためのチェックリストです。

  • 台湾一人旅の費用は「旅のスタイル」で決まる
  • まず自分が「格安派」「快適派」「周遊派」かを決める
  • 3泊4日格安プランの総額目安は約9万円から
  • 安全と心の余裕のため、ドミトリーより個室+予備費を推奨
  • 3泊4日快適プランの総額目安は約11万円から
  • 快適プランは「固定費(航空券・ホテル)」への賢い投資である
  • 7日間周遊プランの総額目安は約15万円から
  • 周遊プランは「地方の物価安」「高鉄の早割」を活用する
  • 航空券は「荷物代」を含めた総コストでLCCとFSCを比較する
  • ホテル戦略は「コスパの頂点(中価格帯ホテル)」を見極める
  • 食費は「ローカル食堂」と「レストラン」のメリハリ設計が鍵
  • 一人飯は「半籠」や「一人鍋」など戦略的パートナー店を選ぶ
  • 都市間交通は「駅からのアクセス」も含めた総時間コストで比較する
  • 支払い戦略は「現金・クレカ・悠遊カード」の3種混合が最強
  • 現金は「台湾の空港」でまとめて両替するのが時間効率の最適解
  • 安く行くならGW・年末年始・旧正月を避ける
  • マッサージやお土産代は「+α」のオプション予算として事前に編集する

これで、あなたの旅の「設計図」の根幹は固まりました。予算が見えれば、あとは「どのエリアに泊まるか」「何を食べるか」「どこへ行くか」という楽しい“編集作業”が待っています。

あなたの台湾一人旅が、予算内で最高の体験価値を生み出す、素晴らしい「作品」になることを願っています。

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