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台湾一人旅の教科書:費用・治安・プランを完全網羅

はじめまして。旅を編集する「トラベル・アーキテクト」として、TAIWAN HACKsを主宰している者です。
台湾への一人旅、興味はあるけれど「言葉も通じない異国で、たった一人で大丈夫だろうか」と、航空券の予約ボタンの前で手が止まっていませんか。その気持ち、痛いほど分かります。
私も初めて海を渡ったあの時、期待よりも不安の方が大きかったことを今でも鮮明に覚えています。路地裏の熱気、聞き取れない言葉、そしてふと感じる孤独。しかし、断言させてください。台湾こそが、世界で最も「ソロ旅」のデビューにふさわしい舞台です。治安の良さ、日本から約4時間という距離、そして何より「個」を温かく受け入れる懐の深い食文化。
この記事は、私が長年の渡航で培った経験と失敗、そして成功のノウハウを凝縮した「旅の設計図」です。あなたが自分だけの物語を編集し、最高の台湾一人旅を実現するためのインデックスとして、徹底的に活用してください。
記事のポイント
- 出発前に整えるべき費用・通信・言語の3大インフラが分かる
- 女性・男性・学生など属性別の楽しみ方と安全対策が明確になる
- 迷いを消し去る日数別・目的別の最適モデルコースが見つかる
- 失敗しない宿選びの基準と快適な旅を支える持ち物を把握できる
【第1章:基礎知識】行く前に知っておくべき「お金・ネット・言葉」

一人旅において、現地での「生活基盤」が揺らぐことほど心細いものはありません。逆に言えば、この土台さえ盤石であれば、トラブルすら旅のスパイスに変えられます。ここでは、出発前に必ず固めておくべき「お金」「通信環境」「コミュニケーション」という3つのインフラについて、私の実体験に基づいたリアルな解をお伝えします。
費用はいくらかかる?松竹梅の予算シミュレーション
「台湾は物価が安い」というイメージ、まだお持ちではありませんか?正直にお伝えすると、円安の影響もあり、何も考えずに日本の感覚で過ごしていると「思ったよりお金を使ったな」と帰国後に青ざめることになります。しかし、恐れる必要はありません。大切なのは総額の安さではなく、「現金をどこで使い、カードをどこで切るか」という「決済の戦略」を持つことです。
ここでは、予算規模別のシミュレーションに加え、ガイドブックにはあまり書かれていない「最新の決済事情」と「現金の黄金比率」について、私の痛い失敗談を交えて解説します。
【結論】現金の黄金比率は「1万円」です
3泊4日の一人旅であれば、日本円で「1万円(約2,100元〜2,200元)」を空港で両替し、残りは全てクレジットカード(タッチ決済)と配車アプリで済ませるのが、最もリスクが少なく、かつ現地で困らない「黄金比率」だと断言します。
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現金 vs キャッシュレス|支払いの境界線
以前、私は夜市で絶品の「胡椒餅」を目の前にして、現金の手持ちがなく、泣く泣く購入を諦めたことがあります。あの時の絶望感と言ったらありません。台湾はIT先進国ですが、「美味しいものほど現金のみ」という鉄則があります。この境界線を明確にしておきましょう。
| シーン | 推奨決済手段 | 具体的な場所・注意点 |
|---|---|---|
| ローカル体験 | 現金(必須) | 夜市の屋台、街角の食堂(小吃店)、昔ながらのマッサージ店、個人の土産物屋。 ※ここが現金の使い所です。 |
| 移動(短距離) | ICカード | MRT(地下鉄)、バス、YouBike、コンビニ。 ※「悠遊カード」に現金をチャージして使います。 |
| 移動(長距離・タクシー) | クレカ / アプリ | Uber(アプリ決済推奨)、台湾新幹線(高鉄)。 ※流しのタクシーは現金のみの場合があるためUber一択です。 |
| 快適な滞在 | クレジットカード | ホテル、デパート、スーパー、鼎泰豊などの有名レストラン、スターバックス。 |
節約派(ゲストハウス・夜市)の目安
学生の方や、とにかく旅の回数を増やしたいバックパッカースタイルなら、1日あたり約1,500元〜2,000元(約7,000円〜9,000円)程度で乗り切れます。ただし、ひもじい思いをする必要はありません。「安くて美味い」を追求することこそが、台湾旅の真骨頂だからです。
- 宿泊: ドミトリー(相部屋)なら一泊800元前後。最近のホステルは「Star Hostel」のようにカフェ顔負けのお洒落さと清潔さを兼ね備えています。
- 食事: ローカル食堂の「魯肉飯(ルーローハン)」は30元〜50元。夜市で豪遊しても500元あればお腹がはち切れます。
- 移動: MRTやバスに加え、公共レンタサイクル「YouBike」をフル活用しましょう。30分以内の利用なら数十円です。
標準派(ホテル・レストラン)の目安
社会人の一人旅として、ストレスなく快適に過ごすならこのスタイル。1日あたり約3,000元〜4,500元(約14,000円〜21,000円)を見込んでください。「迷ったら買う」「疲れたら乗る」ができるラインです。
- 宿泊: 1泊2,000元〜3,000元の個室ビジネスホテル。バスタブ付きを選べば、歩き疲れた足をしっかりケアできます。
- 食事: 昼は鼎泰豊で小籠包とビール、夜は少し雰囲気の良い台湾料理店へ。カフェでの休憩も我慢せず楽しみましょう。
- 移動: 暑い日中や荷物がある時は、迷わずUberを呼びましょう。台北市内なら数百円〜千円程度でどこへでも行けます。
リッチ派(高級ホテル・貸切チャーター)の目安
大人のご褒美旅なら、1日あたり8,000元(約37,000円)以上を用意して、台湾のラグジュアリーな側面を享受しましょう。円安とはいえ、日本の同クラスの体験と比べれば、まだ割安感があります。
- 宿泊: 5つ星ホテルのクラブラウンジアクセス付きプラン。台北101を眺めながらのカクテルタイムは、何物にも代えがたい至福の時間です。
- 移動: 貸切チャーター車(4時間 3,000元〜)を手配すれば、九份や郊外への移動もドア・ツー・ドア。汗をかかずに観光地を巡る、「時間を買う」投資です。
※日本円換算はレート変動により異なります。常に最新のレートを確認し、少し多めに予算を見積もっておくのが心の余裕に繋がります。
より詳細な費用の内訳や、シーン別の予算シミュレーションについては、以下の記事で徹底的に解説しています。
ネット環境はどうする?SIM・eSIM・Wi-Fiの最適解

現代の旅において、スマートフォンが繋がらない状態は、目隠しをして異国の地を歩くのと同じくらい危険です。Googleマップで現在地を確認し、翻訳アプリでメニューを解読し、Uberで安全に移動する。これら全ての生命線となるのが「通信環境」です。渡航前に、ご自身のリテラシーに合わせた手段を確実に手配しておきましょう。
到着後すぐに使える「eSIM」のメリット
私が現在、最も強くおすすめするのが「eSIM」です。物理的なカードの抜き差しが一切不要で、日本にいる間にQRコードを読み込んで設定完了。台湾の空港に着陸し、機内モードを解除した瞬間にネットが繋がります。「SIMカードを小さすぎて紛失した」「ピンが見当たらない」といった一人旅特有のトラブルリスクをゼロにできるのは、精神衛生上非常に大きなメリットです。
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設定が簡単&日本語サポートも安心
今や海外旅行の常識「eSIM」。Wi-Fiルーターの充電や荷物の心配も、SIMカードを抜き差しする手間もありません。
VoyageeSIMなら、旅行前にQRコードを読み込むだけ。現地に着いたらすぐスマホが使えて、ストレスフリーな旅が始まります!
現地キャリアの安定した回線が、お得な価格で手に入ります。日数やデータ量から自分にぴったりのプランを選べるので、出発前にぜひチェックしてみてください。
なぜ、VoyageeSIMがおすすめなのかは↓で解説
「もしも」に備えるプランB(救済措置)
しかし、正直に告白します。私も初めてeSIMを導入した際、設定がうまくいかずに空港の到着ロビーで冷や汗をかいた経験があります。デジタル機器に不慣れな方にとって、「繋がらない恐怖」は計り知れません。
だからこそ、eSIMを選ぶ場合でも、必ず以下の「プランB(救済措置)」を頭に入れておいてください。
繋がらない時の緊急対応ステップ
- ステップ1:空港フリーWi-Fiに接続する
台湾の空港(桃園・松山・高雄)には、無料の「Airport Free Wi-Fi」が飛んでいます。まずはこれに接続し、落ち着いて設定手順を見直しましょう。 - ステップ2:有人カウンターへ駆け込む
どうしても設定できない場合は、到着ロビーにある「中華電信」などの通信キャリアのカウンターへ向かってください。彼らはプロです。スマホを渡せば、その場で物理SIMに入れ替え、設定まで完了させてくれます。日本語が通じるスタッフも多いので、デジタル孤立することは絶対にありません。
安定性重視なら「物理SIM」か「Wi-Fiレンタル」
「設定に不安がある」「現地に着いてから慌てたくない」という方は、最初から空港カウンターで購入する「物理SIM」を選択するのが賢明です。店員さんが手慣れた手つきで全て設定してくれます。また、PCやタブレットなど複数台を常時接続したい場合や、設定の手間を一切省きたい場合は、従来の「Wi-Fiレンタル」も依然として安定の選択肢です。
「便利さ」よりも「安心」を優先して選んでください。現地でネットに繋がりさえすれば、手段は何でも構わないのです。
👉 台湾旅行のネット環境はどうする?SIM・eSIM徹底比較
中国語が話せなくても大丈夫?コミュニケーションのコツ

「言葉が通じない場所で、一人ぼっちになったらどうしよう」という不安。このインナーダイアログ(内なる声)は、旅立つ前の誰もが抱くものです。しかし、結論から言えば、台湾一人旅において流暢な中国語スキルは全く必要ありません。なぜなら、私たち日本人には「漢字」という最強の武器があるからです。
さらに言えば、言葉の壁を越えるのに必要なのは、完璧な文法ではなく、「伝えようとする熱量」と、これからお教えする「たった一言の魔法の言葉」だけです。
筆談とジェスチャーで乗り切る基本姿勢
台湾の街中にある看板やメニューは、漢字を見ればおおよその意味が推測できます。「牛肉麺」なら牛肉の麺、「少糖」なら甘さ控えめ。いざという時は、スマホのメモ帳に行きたい場所や食べたいものを漢字で書いて見せてください。驚くほどスムーズに意図が伝わります。
そして、ここであなたに、旅の快適度を劇的に変える「魔法の一言」を授けます。それは「謝謝(シェシェ/ありがとう)」に加え、ぜひ覚えていただきたい万能フレーズです。
魔法の言葉:「不好意思(プーハオイースー)」
日本語の「すみません」にあたる言葉です。これが言えるだけで、現地の方との距離が一気に縮まります。
- 店員さんを呼びたい時
- 混雑した道を通してもらいたい時
- 軽く肩がぶつかってしまった時
- 誰かに道を尋ねる最初の一言
勇気を出して「不好意思!」と声をかけてみてください。きっと相手は笑顔でこちらを向き、親身になってくれるはずです。この一言が言えれば、あなたはもう「観光客」ではなく、台湾の風景の一部になれます。
必ず入れておくべき翻訳アプリと地図アプリ
もちろん、細かいニュアンスを伝えたい時や、漢字が読めない時は文明の利器(テクノロジー)に頼りましょう。
- Google翻訳: カメラ入力機能を使えば、手書きのメニューにかざすだけで瞬時に日本語に変換されます。
- Papago: 音声翻訳の精度が高く、会話の補助に最適です。
- Googleマップ: バスの到着時間や最適なルートが一目瞭然。これさえあれば、知らない土地でも迷子になることはほぼありません。
個人手配 vs ツアー、どっちが得?メリット・デメリット比較
全てを自分で手配する「個人旅行(FIT)」か、それとも旅行会社にお任せの「パッケージツアー」か。これは一人旅における永遠のテーマですが、結論を先に言えば、「現代の一人旅」に最適なのは、そのどちらでもない「ハイブリッド型」です。
「旅を編集する」という視点で見ると、0か100かで選ぶ必要はありません。まずはそれぞれの特徴を整理し、自分にとっての最適解を見つけましょう。
| 比較項目 | 個人手配 (FIT) | パッケージツアー | 【推奨】ハイブリッド型 |
|---|---|---|---|
| 自由度 | ★★★★★ 完全自由 | ★★☆☆☆ 制約あり | ★★★★☆ ほぼ自由 |
| 安心感 | ★★☆☆☆ 自己責任 | ★★★★★ 添乗員/ガイド付 | ★★★★☆ 要所のみプロ任せ |
| コスト | 変動大 工夫次第で最安 | 固定 割高な傾向 | バランス良 コスパ最強 |
| 手間 | 多め | ほぼ無し | 普通 |
第3の選択肢:「ハイブリッド型」とは?
私が最も強くおすすめするのが、「航空券とホテルは自分で好きなものを手配し、移動が大変な場所だけ現地のオプショナルツアーを利用する」というスタイルです。
例えば、台北市内はMRTで自由に動き回り、アクセスの悪い「九份」や「十分」へ行く日だけ、KKdayやKlookといった現地ツアー予約サイトで、数千円のバスツアーに申し込むのです。これなら、面倒な乗り換えや帰りの混雑に巻き込まれる心配もなく、おいしいとこ取りが可能です。
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ノスタルジックな九份(きゅうふん)やランタン飛ばしの十分(じゅうふん)。実は個人で行くとアクセスが複雑で時間がかかることも…。
ツアーなら送迎付きで効率よく回れて、日本語ガイド付きプランも豊富!KKDayやKlookで、お得な限定プランを比較してみましょう。
「自由」と「安心」のいいとこ取り。これこそが、賢い旅人の選択です。
👉 台湾一人旅は個人手配とツアーどっちがお得?コスパとメリットを比較
【第2章:属性別ガイド】あなたに特化した「楽しみ方」と「注意点」
台湾という街は、訪れる人の属性によって全く異なる表情を見せてくれます。ここでは、女性、男性、学生という3つの視点から、それぞれのスタイルに合わせた楽しみ方と、絶対に押さえておくべきポイントを深掘りします。
女性の一人旅|治安と身を守る防衛策
台湾は世界屈指の治安の良さを誇る国であり、それが女性の一人旅に選ばれる大きな理由です。しかし、どれほど安全と言われても、そこは異国。「完全な無防備」は禁物です。最高の思い出だけで帰国するために、生理的・心理的な不安を先回りして解消する、「最低限の防衛ライン」を敷いておきましょう。
夜歩き・タクシー利用時の安全ルール
夜市などの人混みは夜遅くまで賑わっており、比較的安全ですが、一本路地裏に入ると急に街灯が少なくなる場所もあります。「近道だから」と暗い道を選ぶのは避けてください。
また、深夜の移動には流しのタクシーではなく、「Uber」などの配車アプリを強く推奨します。ドライバーの情報や走行ルートがデジタルで記録されるため、トラブル抑止効果が絶大だからです。車番を友人にシェアする機能を使えば、さらに安心感が高まります。
女性ひとりでも入りやすい飲食店と宿泊エリア
食事については、フードコートやカフェはもちろん、ローカルな食堂でも一人客は珍しくありません。特に「中山(ゾンシャン)エリア」や「大安(ダーアン)エリア」は、洗練されたカフェやセレクトショップが多く、治安も安定しているため、女性一人でも入りやすいお店が集中しています。宿泊拠点をこの周辺に置くと、夜の帰り道も安心感があります。
意外な盲点:「トイレ事情」と「親切すぎる人」
ガイドブックにはあまり書かれていませんが、女性の旅で切実なのがトイレ問題です。台湾の公衆トイレは、日本ほど清潔でない場所も少なくありません。
トイレの鉄則
街歩きの際は、「MRTの駅」か「デパート・ショッピングモール」のトイレを利用するようにしましょう。これらは清掃が行き届いており、紙も備え付けられていることがほとんどです。
また、観光地(特に九份や台北駅周辺)で、「日本語で異常に親しげに話しかけてくる人」には警戒が必要です。「お茶を飲みに行こう」と誘われ、高額な茶葉を売りつけられるトラブル(お茶屋詐欺)は、残念ながら今も存在します。「急いでいます」ときっぱり断る勇気を持ってください。
👉 女性の台湾一人旅|治安は大丈夫?気をつけるべきポイントとおすすめスポット
男性の一人旅|夜市・サウナ・孤独のグルメ
誰にも気を使わず、自分の欲望のままに行動できる。これぞ、男の一人旅の特権です。台湾は、そんな「おじさん一人旅」にも優しく寄り添ってくれる、懐の深い街です。B級グルメの宝庫である夜市で、臭豆腐や魯肉飯を気の済むまで食べ歩く「孤独のグルメ」ごっこは最高の贅沢でしょう。
しかし、ディープな場所に踏み込む時ほど、「知らなくて恥をかく」ことだけは避けたいもの。ここでは、ガイドブックには載っていない、男の冒険を支える「暗黙のローカルルール」をこっそり伝授します。
台湾サウナの作法:パンツは履く?履かない?
歩き疲れた体を癒やすなら、昔ながらの「台湾式サウナ(三温ら)」が最高ですが、日本の銭湯とは決定的な違いがあります。
これだけは覚えておいてください
多くのローカルサウナでは、浴場内でも「紙パンツ」や「水着」の着用が求められる場合があります。全裸で堂々と入ると、周りからギョッとされることも。入店時に渡されるロッカーキーと一緒に、パンツが入っていないか必ず確認しましょう。
ローカル食堂の注文作法:伝票の書き方
地元民で賑わう食堂に入ると、店員さんが忙しすぎて相手にしてくれないことがあります。でも、怒らないでください。これが台湾スタイルです。
- 入り口付近にある「伝票(メニュー表)」と「赤ペン」を自分で取る。
- 空いている席に勝手に座り、卓番(テーブル番号)を伝票に書く。
- 食べたいメニューに「正」の字で数量を記入する。
- 書き終わった伝票を、レジか厨房の店員さんに渡しに行く(先払いが多いです)。
この一連の流れをスマートにこなせば、店員さんも「お、こいつ分かってるな」という目配せをくれ、一気に現地に溶け込めます。言葉は通じなくても、こうした「阿吽の呼吸」で通じ合える瞬間こそ、男一人旅の醍醐味です。
👉 男の台湾一人旅|グルメ・サウナ・夜遊びまで楽しみ方を完全ガイド
学生の一人旅|安く、深く、冒険する
時間はあるけどお金はない。そんな学生時代の旅こそ、工夫次第で一生の財産になります。限られた予算を最大限に活かし、ガイドブックには載っていない台湾の素顔に出会う旅を。声を大にして言いたいのは、「予算の少なさは、決して体験の浅さではない」ということです。
限られた予算で満足度を最大化するハック
移動はLCC(格安航空会社)のセールを狙うのが鉄則ですが、現地での楽しみ方こそが腕の見せ所です。お金をかけなくても、心を震わせる体験はいくらでも転がっています。
0円〜数百円で感動できるスポット
- 象山(シャンシャン)の夜景:
台北101の展望台は有料ですが、象山のハイキングコースなら無料です。30分ほど階段を登れば、100万ドルの夜景があなたを待っています。自分の足で稼いだ絶景は、格別です。 - 台湾大学のキャンパス散策:
台湾の最高学府である台湾大学は、歴史的な建築とヤシの木が並ぶ美しいキャンパスが魅力。現地の学生に混じって歩くだけで、観光地とは違う知的な刺激を受けられます。 - 龍山寺の読経:
朝6時や夕方の読経の時間に合わせて訪れてみてください。地元の人々の祈りの声が響き渡る空間は、荘厳そのもの。入場は無料ですが、心付けとしてお賽銭を入れるのも良い経験です。
移動には、MRTだけでなく公共レンタサイクル「YouBike」を使い倒しましょう。30分以内の利用なら数十円程度。地下鉄では見えない街の匂いや風を肌で感じることができます。
食事は大学周辺の「学生街(公館エリアなど)」へ。安くてボリューム満点の料理と、未来を担う現地の若者たちの熱気に触れれば、きっとあなたの冒険心も刺激されるはずです。
👉 学生の台湾一人旅|予算を抑えて最高に楽しむ貧乏旅行ハック
【第3章:計画】何日で行く?どこへ行く?(モデルコース)

「行きたい場所が多すぎて決められない」という悩みは、旅の準備における最大の楽しみであり、同時に苦しみでもあります。ここでは、日数と目的に応じて、迷わず選べる鉄板のモデルコースへの入り口をご用意しました。
迷ったらまずはコレ。日数別・目的別モデルコース完全ガイド
「行きたい場所が多すぎて決められない」という悩みは、旅の準備における最大の楽しみであり、同時に苦しみでもあります。ここでは、私が実際に何度も足を運び、時間配分や動線をブラッシュアップし続けた「編集済み」の旅程への入り口をご用意しました。
ただし、台湾の気候は甘くありません。高温多湿で体力を消耗しやすく、突然のスコールも日常茶飯事です。モデルコースを参考にしつつ、以下の「体力マネジメント」の視点を持って計画を立ててください。
プロが教えるプランニングの極意
- 「1日3カフェ」の法則: 2時間に1回は冷房の効いたカフェで休憩を入れないと、熱中症のリスクがあります。
- 雨天時の「プランB」: 台湾は雨が多いです。「九份が雨なら故宮博物院へ」「夜市が雨ならマッサージ店へ」など、屋内で楽しめる予備案を必ず持っておきましょう。
【弾丸】0泊〜1泊2日の週末リフレッシュ旅
金曜の仕事終わりに空港へ直行し、日曜の夜に帰国するスタイル。台北市内にエリアを絞り、朝ごはん、マッサージ、夜市と、台湾の「美味しいとこ取り」を効率よく詰め込みます。体力的にはハードですが、精神的な充実度は抜群です。
【王道】2泊3日〜3泊4日の台北満喫プラン
初めての一人旅ならこの日程がベストバランス。台北市内だけでなく、少し足を延ばして「九份」の幻想的な景色や、「十分」でのランタン上げ体験も無理なく組み込めます。急がず焦らず、街の空気感を味わう余裕が生まれます。
【周遊】台南・高雄へ足を延ばす地方都市巡り
4日以上確保できるなら、台湾新幹線(高鉄)に乗って南部へ向かいましょう。古都・台南のレトロな街並みや、港町・高雄のアートスポットなど、台北とは全く違う台湾の魅力に出会えます。
以下の記事では、これらのコースを分単位のタイムスケジュール付きで詳細に解説しています。まさに「旅の設計図」として、そのまま活用いただけます。
👉 台湾一人旅モデルコース完全ガイド|日数別・目的別の最強プラン
【第4章:予約】失敗しない「拠点」の選び方
一人旅において、宿は単なる寝る場所ではありません。そこは一日の冒険を終えて羽を休め、翌日のエネルギーをチャージする重要な「基地」です。エリア選びと宿のタイプ選びで失敗しないための基準をお伝えします。
ホテル選びの決定版|おすすめエリアと宿の基準

一人旅において、宿は単なる寝る場所ではありません。そこは一日の冒険を終えて羽を休め、翌日のエネルギーをチャージする重要な「安全基地」です。
初めての台北滞在なら、基本的には「台北駅周辺」か「中山エリア」を選べば間違いありません。空港からのアクセスが良く、どこへ行くにも便利で、食事にも困らないからです。
宿泊タイプ別の失敗しない選び方
安さを求めるあまり、メンタルを削られるような宿を選んでしまっては元も子もありません。ここでは、私の失敗経験に基づいた「ネガティブ要素」の回避方法をお伝えします。
1. 交流とコスパ重視の「ゲストハウス・ホステル」
「一人だけど、誰かと話したい瞬間もある」。そんな方はゲストハウスがおすすめですが、予約サイトの写真は綺麗でも、実際に行ってみると「窓がなくて息苦しい」「壁が薄くて隣のいびきが丸聞こえ」というケースが多々あります。
安宿選びの鉄則
予約サイトで必ず「窓あり(Window)」の部屋を指定してください。数百円の差ですが、朝起きた時に太陽の光が入るかどうかで、一日の気力が全く違います。閉塞感のある「窓なし部屋」は、一人旅の孤独感を増幅させるリスクがあります。
2. プライバシーと快適性重視の「ビジネス・シティホテル」
一人の時間を大切にしたい、または仕事も少ししたいという方は、迷わず個室のあるホテルを選びましょう。特に歩き回る台湾旅行では、「バスタブ付き」の部屋を選ぶのが賢い手です。湯船に浸かって足をマッサージするだけで、翌日の疲労度が劇的に変わります。
👉 台湾一人旅のホテル選び|おすすめエリアと失敗しない宿の探し方
【第5章:準備】出発直前!忘れ物はないですか?
いよいよ出発が迫ってきましたね。準備は万全でしょうか?パスポートとお金さえあればなんとかなるとはいえ、現地で「あれを持ってくればよかった!」と後悔するのは避けたいものです。
完璧な持ち物チェックリスト

いよいよ出発が迫ってきましたね。スーツケースを閉じる前に、少しだけ私の話を聞いてください。かつて私は、パスポートと財布さえあればどうにかなると思っていました。しかし、現代の旅において、最も重要な「持ち物」は、実はスマートフォンの中にあります。
ここでは、物理的なアイテムの確認に加え、現地で「しまった!」と青ざめないための「デジタルの準備」についても解説します。
1. 物理的な「必須アイテム」
出発前の最終確認
- パスポート: 有効期限が「滞在日数+90日以上」残っていますか?これが足りないと出国できません。
- クレジットカード: 異なる国際ブランド(VISAとMastercardなど)を2枚以上。磁気不良のリスクヘッジです。
- 現金(日本円): 1〜2万円程度。現地空港で両替するのが最も手軽でレートも悪くありません。
- モバイルバッテリー: 命綱です。必ず「機内持ち込み手荷物」に入れてください。スーツケースに入れると没収されます。
2. 忘れてはいけない「デジタルの持ち物」
これは盲点になりがちですが、日本にいる間に済ませておかないと、現地で詰む可能性があります。
日本でダウンロード&登録すべきアプリ
- Uber(配車アプリ):
現地で登録しようとすると「SMS認証(電話番号認証)」求められることがあります。データ通信専用のeSIMを使っている場合、SMSが届かず利用できません。必ず日本でアプリを入れ、クレジットカードの紐付けまで完了させておきましょう。 - Googleマップのオフライン保存:
台北エリアの地図データをダウンロードしておけば、万が一電波が入らない場所でもGPSだけで現在地を確認できます。
3. あると旅が快適になる「便利グッズ」
- エコバッグ: 台湾ではコンビニやスーパーのレジ袋が有料です。
- 晴雨兼用折りたたみ傘: 台湾の天気は変わりやすく、日差しも強烈です。
- ウェットティッシュ: 夜市での食事において、これがあるのとないのとでは快適さが段違いです。
- 薄手の羽織るもの: 外は暑くても、室内や電車は冷房が強烈に効いています。
👉 台湾旅行の持ち物チェックリスト|必需品から便利グッズまで完全網羅
まとめ
最後までお読みいただき、ありがとうございます。台湾への一人旅、イメージは具体的になってきましたでしょうか。
冒頭でもお伝えしましたが、旅は「編集」です。ガイドブックに載っている名所をスタンプラリーのように回る必要はありません。自分の心の赴くままに、気になる路地に入り込み、美味しそうな匂いに誘われて屋台で足を止める。そんなふうに、自分自身の感覚で時間を使い、物語を編んでいくことこそが、一人旅の最大の贅沢であり、人生への「投資」だと私は確信しています。
台湾は、そんなあなたの小さな冒険を、いつでも温かく受け入れてくれる場所です。準備が整ったら、あとは勇気を出して飛び出すだけ。きっとそこには、まだ見ぬ新しい景色と、一皮むけた新しい自分自身が待っているはずです。
さあ、自分の物語を編集しに、台湾へ行こう。良い旅を!